離乳食でじゃがいもはいつから始める?注意点と月齢別に合わせたレシピを紹介

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離乳食を始めておかゆに慣れてくると、次は何を与えたらいいのだろうと考えたときに思いつくのは野菜だと思います。じゃがいもはクセがなく、ほんのりとした甘みがあり離乳食初期に与えるのにピッタリな野菜です。

ここでは、じゃがいもはいつから食べられるのか、離乳食でじゃがいもを与えるときのポイントや、月齢ごとのレシピを紹介していますのでぜひ参考にしてみてください(編集部が実際に作ったレシピ写真をもとに紹介します)。

離乳食のじゃがいもはいつから食べられる?

じゃがいもは、離乳食初期の生後5〜6ヵ月ごろから食べることができます。

じゃがいもはほんのりとした甘さがあるため、赤ちゃんに食べさせやすい食材と言えます。さらに、だしを加えて混ぜることで、なめらかな口あたりにできるため、スムーズに離乳食を進められるでしょう。

離乳食開始から1週間後くらいで、おかゆに慣れたころに始めてみてください。離乳食を始めたばかりの赤ちゃんにとって、ミルクやおっぱい以外の食品は全てが初めてです。そのため、初めての食品を与えたあとは、赤ちゃんの体調に変わりはないかよく観察してください。

離乳食でじゃがいもを与える魅力

じゃがいもは栄養が豊富で冷凍保存もでき、様々な料理にも使いやすいので離乳食にうってつけの食材です。具体的にどのような魅力があるのかをみていきましょう。

炭水化物のほかにも栄養が豊富

じゃがいもは炭水化物だけでなく、たんぱく質やカリウムなどさまざまな栄養素が豊富に含まれています。赤ちゃんにじゃがいもを与えるときは、原則としてゆでて柔らかくしたものを使いましょう。下記の表では、皮をむいたじゃがいもを水から煮たときの栄養量を記載しています。

〈皮なし水煮のじゃがいも100gの栄養含有量〉

栄養素

含有量

たんぱく質

1.7g

脂質

0.1g

炭水化物 

16.9g

カリウム

340mg

マグネシウム

16mg

ビタミンB1

0.07mg

ナイアシン

1.0mg

葉酸

18μg

ビタミンB6

0.18mg

パントテン酸

0.41mg

ビタミンC

18mg

0.10mg

0.6mg

参照:食品成分データベース|文部科学省

ビタミンCやカリウム、ビタミンB6、銅の含有量が多く、それぞれ身体に良い効果をもたらしてくれます。

栄養素

効果

ビタミンC

・血管や皮膚、骨を強くする
・免疫力を高める
・老化や病気を予防する(抗酸化作用)
・ストレスから守る
・鉄分の吸収を助ける

カリウム

・余分なナトリウムの排出を促進する
・血圧を下げる
・むくみをとる
・筋肉をスムーズに動かす

ビタミンB6

・たんぱく質を分解して筋肉やエネルギーを作る
・脂質代謝を促し、脂肪肝を予防する
・口内炎や肌荒れから守る

・感染症から身体を守る
・動脈硬化や骨粗しょう症、貧血を予防する
・老化や病気を予防する

とくに、でんぷんに包まれているビタミンCは、加熱しても失われにくい特徴が魅力的です。

じゃがいもを与えることで、風邪などの感染症にかかりにくく、貧血を予防できるので、赤ちゃんの健康管理にとても役に立ちます。離乳食初期から与えて、健康的な身体を目指しましょう。

冷凍保存が可能なので離乳食の準備が手軽になる

離乳食用につぶしたりペースト状にしたりするなどの工夫で冷凍保存ができます。一食分ずつ製氷機や離乳食用の小分け容器に入れて冷凍し、フリーザーバックに入れておく方法がおすすめです。必要な分だけ使用できるため、離乳食の準備が楽になります。

しかし、一度冷凍したじゃがいもを、解凍後もう再冷凍するのは、細菌の繁殖につながります。体調を崩す恐れがあるため、必ず1度の解凍で使い切ることが重要です。

また、じゃがいもをゆでたり焼いたりしたままの状態では冷凍保存に向いていません。ゆでたり焼いたりしたままの状態で冷凍保存してしまうと、解凍したときボソボソした状態になり触感が悪くなるからです。冷凍保存をうまく活用して離乳食の準備をお手軽にしましょう。

レシピのレパートリーが豊富

じゃがいもは、月齢ごとにさまざまな離乳食のレシピにアレンジできます。

月齢

硬さの目安

料理例

5~6カ月

ヨーグルトのようなとろとろの状態

  • じゃがいものペースト
  • ポタージュ

7~8カ月

絹ごし豆腐

  • マッシュポテト
  • じゃがいも入りスープ

9~10カ月

バナナ

  • 肉じゃが
  • じゃがいも団子
  • おやき

ゆで時間によって、各月齢に合わせた固さに調節しやすいのもポイントです。例えば、スープにしたり、団子にしたり、とろみをつけたりするなどといろいろな料理に使える便利な食材です。月齢別にじゃがいものおすすめレシピを紹介していますので、ぜひ参考にして作ってみてください。

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離乳食でじゃがいもを与える際に気をつけるポイント

離乳食でじゃがいもを与える際は、一度に与える量や与える前の下準備など気をつけるポイントがいくつかあります。安全にじゃがいもを食べてもらうためにも、気をつけるべきポイントをおさえて、おいしい離乳食を作りましょう。

初めてのじゃがいもは少量から始める

じゃがいもを初めて赤ちゃんに与えるときは、少量から始めましょう。じゃがいもは、アレルギー症状を起こすリスクがあるからです。症状としては、口の周りや舌が赤く腫れたり、発疹ができたりします。

症状が重くなると、全身に蕁麻疹ができ、呼吸困難に陥る「アナフィラキシーショック」を起こす可能性があります。万が一アレルギー症状が出た場合に、医療機関で診てもらえるように、初めての食品を与える時間は平日の午前中がおすすめです。

水にさらしてアクを抜く

じゃがいもを調理するときは、水にさらしてアク抜きをしましょう。アク抜きすることで、じゃがいものえぐみや渋みが少なくなり、食べやすくなるからです。

切ったじゃがいもを10分程度水にさらしてアクを抜きます。水につけすぎると栄養素が溶け出してしまうので、長時間にならないよう注意しましょう。また、じゃがいものアク抜きは、変色を防げるうえに余計なでんぷんを取れるので、ひと手間加えることが大切です。

有害物質が含まれる皮と芽を取り除く

じゃがいもを調理するときは、皮や芽は取り除きましょう。皮や芽にみられる緑色の部分には、ソラニンやチャコニンといった有害物質が含まれているためです。大量に摂取すると、吐き気や下痢、腹痛などの症状が出る可能性があります。赤ちゃんを危険から守るためにも、必ず皮と芽を取り除いてください。

柔らかくなるまで加熱する

じゃがいもは、加熱するとすぐに柔らかくなる食材です。加熱が不十分だと、舌触りが悪くなり、おいしくありません。赤ちゃんに与える際は、しっかりと加熱し、それぞれの時期に適した固さになるよう調節しましょう。

おいしく作ろう!月齢別におすすめのじゃがいもレシピ

ここでは、各月齢ごとのじゃがいものおすすめレシピを紹介します。離乳食で使うのは、じゃがいもでも加熱すると崩れやすい「男爵」がおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。

離乳初期(5〜6ヶ月)におすすめのじゃがいもレシピ

離乳食5~6か月は、舌触りがなめらかな仕上がりにしましょう。また、1回の食事量が少ないので、まとめて調理して冷凍しておくと便利です。

この時期におすすめのじゃがいもレシピを紹介します。

じゃがいもポタージュ


<材料>

  • じゃがいも 20g
  • 育児用ミルク(溶かしたもの) 小さじ2

<作り方>

  1. じゃがいもは、10分ほど水にさらす
  2. じゃがいもを柔らかくゆでてから、なめらかになるまでつぶす
  3. 2に溶かした育児ミルクを加えて、よく混ぜ合わせて完成

<調理のポイント>

  • 電子レンジで加熱する場合、600Wで4~5分を目安にしてください。
  • 茶こしで裏ごしする、もしくはブレンダーを使うとなめらかになりやすいです。
  • 育児用ミルクがない場合は、同量の熱湯や湯冷ましに置き換えましょう。

離乳中期(7〜8ヶ月)におすすめのじゃがいもレシピ

離乳中期は、じゃがいもに野菜を組み合わせたレシピを取り入れましょう。

この時期におすすめのじゃがいもレシピ2品を紹介します。

  • じゃがいもとグリンピースのマッシュ
  • じゃがいもとたまねぎのスープ

じゃがいもとグリンピースのマッシュ


<材料>

  • じゃがいも 10g
  • グリンピース 10g
  • 野菜のゆで汁 適量

<作り方>

  1. アク抜きしたじゃがいもとグリンピースを柔らかくゆでる
  2. グリンピースは薄皮を取り除き、じゃがいもと一緒につぶす
  3. 野菜のゆで汁を加え、固さを調節して完成

<作り方のポイント>

  • グリンピースの皮は、爪楊枝で刺してから軽くつぶすと簡単にむけます。

じゃがいもとたまねぎのスープ


<材料> 

  • じゃがいも 15g
  • たまねぎ 10g
  • 野菜スープ 大さじ2(野菜スープを作った際の冷凍ストックを利用)
  • 片栗粉 少々

<作り方>

  1. アク抜きしたじゃがいもをゆでて皮を取り、2〜3mmの角切りにする
  2. 玉ねぎはゆでてみじん切りにする
  3. 耐熱容器にじゃがいも、玉ねぎ、野菜スープ、片栗粉を入れて混ぜ合わせる
  4. ラップをして電子レンジ(600W)で20〜30秒加熱し、よく混ぜて、人肌に冷まして完成

<作り方のポイント>

  • 青のりを少々ふりかけると、見た目や香りも楽しめます。
  • 野菜スープをだし汁や育児用ミルクに変えるのもおすすめです。

離乳後期(9〜11ヶ月)におすすめのじゃがいもレシピ

離乳後期になると、前歯で噛み切って上手に食べられるようになります。大きめのみじん切りから、ある程度大きくして肉団子くらいの固さを目安にしましょう。レパートリーを増やす意味でも、少しずつ味付けをしていきます。

ポテトサラダ

<材料>

  • じゃがいも 20g
  • にんじん 10g
  • 固ゆで卵 1/4個
  • A〔酢、サラダ油 各小さじ1/4 塩、砂糖 少々〕
  • プレーンヨーグルト 大さじ1

<作り方>

  1. アク抜きしたじゃがいもとにんじんをゆでて、熱いうちに荒くつぶす
  2. 固ゆでした卵を細かく刻む
  3. じゃがいもとゆで卵を混ぜ、Aとプレーンヨーグルトを合わせると完成

<作り方のポイント>

  • 卵の白身はアレルギー症状が出やすい食材なので、初めての卵は黄身の部分から与えてみてください。
  • お酢は、穀物は味が強めなので、黒酢や果実酢の方がまろやかです。また、離乳食で使うお酢は、無添加のタイプを選びましょう。

じゃがいもとにんじんのだし煮


<材料>

  • じゃがいも 20g
  • にんじん 20g
  • だし汁 1/2カップ(100㎖)
  • しょうゆ、みりん 少々

<作り方>

  1. じゃがいも、にんじんは1cmサイズに切る
  2. 1にだしを入れて煮る
  3. 火が通ったら、しょうゆをみりんで味を整えると完成

<作り方のポイント>

  • だしを使用することで、少量の味付けで風味がよくなります。
  • 他の野菜と組み合わせたり、小さめに切ったしいたけを加えてみましょう。

離乳食にじゃがいもを上手く活用しよう

じゃがいもは、離乳初期から後期まで全月齢で使えます。さらに、たんぱく質やカリウムなどが含まれており、栄養が豊富な食材です。

じゃがいもを離乳食として与える際は、アレルギー症状が出る可能性があります。少量から始めたり、食べやすくするために水にさらしたりするなど、離乳食をあげるときの注意すべきポイントを守ることが大切です。

じゃがいもは冷凍保存もできるため、ママやパパには強い味方です。離乳食にじゃがいもをうまく活用しましょう。

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