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「ひらがなの練習は何歳から始めればいいの?」
「読み書きは何歳でどのくらいできるの?」
「ひらがな練習では何をしたらいいのかな?」
このように、ひらがなの習得に関する疑問を抱くママやパパは多いでしょう。また、小学校入学前までに、読み書きがどこまでできれば良いのか悩むかもしれませんね。まだ子どもが小さいうちは、読むのはもちろん、ペンをもって文字を書くのは難しいでしょう。無理に読ませたり書かせたりするのではなく、ひらがなへの興味や関心を育てていくことが大切です。
この記事では、読み書きができる目安の年齢のほか、ひらがなへの興味や関心を育てる方法、子どもと楽しく学ぶ3つのポイントを解説します。
ひらがなは何歳から?読み書きができる過程を解説
何歳ぐらいからひらがなの読み書きができるようになるのか、その過程を見ていきましょう。ただし、ひらがなの習得は個人差が大きく、遅れていても基本的に大きな心配はいりません。
ひらがなの読み書きに関する目安は以下になります。
- 3歳からひらがなで書かれた自分の名前が読める
- ひらがなの読みは4歳から5歳にかけて大きく伸びる
- ひらがなの形や筆順を正しく書けるのは5歳以降になる
- ひらがなで文章を書くのは5歳ごろから就学にかけて発達する
3歳からひらがなで書かれた自分の名前が読める
文部科学省の資料によると、3歳から5歳の読み書きに関する割合は以下の通りです。
年少児(3歳) |
年中児(4歳) |
年長児(5歳) |
||||
男子 |
女子 |
男子 |
女子 |
男子 |
女子 |
|
自分の名前を読める |
79.1% |
87.7% |
95.9% |
98.1% |
97.9% |
99.1% |
かな字を読める |
58.4% |
70.0% |
81.9% |
89.7% |
92.1% |
97.7% |
自分の名前をひらがなで書ける |
31.8% |
59.6% |
77.4% |
94.1% |
96.5% |
98.8% |
3歳から、ひらがなで書かれた自分の名前が読めるようになることが分かります。子どもにとって、最も身近にあるひらがなは自分の名前ですよね。名前が読めるようになると、ひらがなへの興味はますます強くなるでしょう。
ただし、読むことと書くことの違いのほか、年齢や男女によっても差があり、ひらがなの読み書きができるようになるには、個人差が大きいといえるでしょう。ひらがなの読み書きにみられる男女差は、5歳ごろから小さくなり、小学校入学後にはほとんどなくなることが研究から分かっています。
参照:物語ることから文字作文へ:読み書き能力の発達と文字作文の成立過程|内田信子
ひらがなの読みは4歳から5歳にかけて大きく伸びる
文部科学省の資料では、3歳からひらがなで書かれた自分の名前を読めることが分かりました。ここでは、3歳から5歳を対象に、ひらがなを読める割合を調査した結果を紹介します。
まず、ひらがなは何文字あるのかみていきましょう。基本的に母音、母音と子音から成り立ち、以下の全てを含めると71文字となります。
- 清音 ・撥音(はつおん:はねる音 「ん」)46文字
- 濁音(例:が、だ) 20文字
- 半濁音(例:ぱ) 5文字
読めるひらがなの平均数は、以下の通りです。
- 3歳児:18.6字(26.2%)
- 4歳児:49.7字(70.0%)
- 5歳児:65.9字(92.8%)
一文字ずつのひらがなの読みは、4歳から5歳にかけて大きく伸び、小学校入学前にほぼ可能になるといえます。初めのうちは、自分の名前や身近な物の名前にある文字から、少しずつ読めるといいですね。
ひらがなの形や筆順を正しく書けるのは5歳以降になる
書けるひらがなの平均数は、以下の通りです。
ひらがなの形が正しい場合 |
ひらがなの形と筆順が正しい場合 |
|
3歳児 |
5.8字(8.2%) |
4.5字(6.3%) |
4歳児 |
25.8字(36.3%) |
20.9字(29.4%) |
5歳児 |
50.9字 (71.7%) |
44.6字 (62.8%) |
書ける文字は年齢とともに増え、ひらがなの形だけではなく、筆順も正しく書けるのは5歳以降になるのが分かります。3歳から4歳では、文字が反転する鏡文字や「わ」と「れ」、「は」と「ほ」のように似た文字だと混乱しやすいのでしょう。
ひらがなで文章を書くのは5歳ごろから就学にかけて発達する
ひらがなの読み書きがほぼ可能になり、文字で文章が書けるのは5歳ごろから小学校入学にかけて発達します。文字で文章を書く前には、経験したことなど自分の思いを話して伝えますが、家族やお友だちへ宛てた手紙を書くのは5歳ごろです。
文字で文章を書く過程には5つの段階があるといわれています。
- 次に書く文字を言ってから書く、もしくは書きながら言う
- 小さな声で言ったり、唇を動かしながら一文字ずつ書く
- 難しい言葉だけささやき、ほかは黙って書く
- 上記の様子がみられるもののすらすら書き、言葉の途中で停滞することがある
- 黙ってすらすら書き、文や意味の区切れで停滞がする
5歳児は1と2の段階が中心で、小学1年生では多くの場合で段階5に達するのです。
保育園や幼稚園では、お手紙ごっこや郵便屋さんごっこの活動にひらがなの読み書きを取り入れています。おうちでも、お誕生日やクリスマスといったイベントに短いことばや絵で表現するのもよいかもしれませんね。
参照:物語ることから文字作文へ:読み書き能力の発達と文字作文の成立過程|内田信子
焦らないで!子どものひらがなへの興味・関心を育てよう
子どもがひらがなの読み書きが気になると、早く準備をしなければならないと考えがちです。ひらがなは年齢とともに読み書きできるようになるので、まずは子どものひらがなへの興味や関心を育てましょう。
ここでは、ひらがなの読み書きを進める際に知っておきたいポイントを解説します。
- 親子で楽しい経験を共有すると子どもの語彙が豊かになる
- 書けるようになる前に読めるひらがなを増やそう
- いろんな線を書いてひらがなの練習につなげよう
親子で楽しい経験を共有すると子どもの語彙が豊かになる
幼児期のひらがなの読み書き能力は、親子の触れ合いを大切にし、楽しい経験を共有するスタイルをとる家庭では、子どもの語彙が豊かになるといわれています。子どもの主体性を大事にする大人の関わりが、子どもの読み書き能力を伸ばすといえるでしょう。
また、蔵書数が多い家庭も子どもの語彙が豊かになることが明らかになっています。子どもがそれらの本を読んだかどうかではなく、文化的なものに囲まれた暮らしが、ひらがなの読み書きに好影響を与えるのです。親が読書をする姿を見せるのも良いかもしれませんね。
子どものひらがなへの興味や関心を育てるには、一緒に絵本を読んでたくさんの言葉に触れるなど、親子で楽しめる経験を増やしましょう。
参照:我が国の子どもの成育環境の改善にむけて -成育コミュニティの課題と提言- |日本学術会議
書けるようになる前に読めるひらがなを増やそう
ひらがなの練習は、まず読めるひらがなを増やすことから始めましょう。
子どもがひらがなを覚えやすい教え方は、以下を参考にしてください。
- 身近にあるひらがなを探す:お菓子のパッケージや広告などの文字を読む
- ひらがなカード:自分の名前や良く知っている単語に合う文字を選ぶ
- 絵本の読み聞かせ:子どもが知っている単語を一緒に読む
- しりとり:ひらがなが書かれている積み木を並べて読む
- さかさことば:紙に言葉を書いて、さかさに読む
ひらがなが読める楽しさや面白さが感じられますよ。子どもがひらがなに興味をもったタイミングをキャッチして、読めるひらがなを増やしていくことが大切です。
いろんな線を書いてひらがなの練習につなげよう
線や丸を書くのは、ひらがなを構成している直線と曲線をスムーズに書く練習です。
紙と書きやすい筆記用具(クレヨン、マジック)を用意するだけで、ひらがなの練習が始められます。子どもが興味をもちやすいイラスト入りの教材も販売されているので、既製のワークブックもおすすめです。
いろんなタイプの線を書くときは、見本を書いて子どもがなぞるようにしましょう。書く方向に矢印をつけると、分かりやすくなりますよ。
- 縦の線
- 横の線
- 斜めの線
- じぐざぐ
- 丸
- 右回り・左回りのらせん
- 縦に膨らむ線「( )」・横に膨らむ線「 ⁐ 」
字を書くときに、手首や指を柔らかく思い通りに動かせるよう練習します。ひらがなを書く前段階として、いろんな線を書いて準備しましょう。
ひらがなを子どもと楽しく学ぶポイント3つ
ひらがなを学ぶには、いくつかのポイントがあります。ひらがなの習得には、親子で楽しい経験を共有することが大切になるとお伝えしました。そのため、子どもがひらがなをもっと知りたい!と思える工夫が必要です。
ここでは、ひらがなを子どもと楽しく学ぶポイントを3つ解説します。
- 声かけはポジティブに!頑張る姿やできたことをほめる
- 集中しやすい学びの環境を整えよう
- 子どもが興味のあることを中心にひらがなの読み書きにつなげよう
1.声かけはポジティブに!頑張る姿やできたことをほめる
子どもが頑張ったことに対して、期待通りの結果が得られなかったとしても、その努力を認めてポジティブな声かけが大切です。ひらがなの習得には、文字に触れる経験や多くの時間を要します。ひらがなを読めるようになっても、書けるまでの道のりも長いので、親のサポートが不可欠といえるでしょう。
できたことは、大げさなくらい褒めて、自信を深めてあげましょう。達成感を経験し、「次も頑張ろう」という意欲につながります。また、思うようにできない場合でも、頑張った過程をしっかりと認めてあげてください。「もう一度やってみよう」と前向きになれるでしょう。
以上のことから、楽しくひらがなを学ぶためにも、子どもへの声かけはポジティブを心がけ、頑張る姿やできたことをしっかりとほめることが大切です。
2.集中しやすい学びの環境を整えよう
子どもは長時間じっとしているのが難しいので、集中しやすい学びの環境を整えましょう。
興味が分散しないよう、いろいろなものが見えない、余計な音が聞こえないといった工夫をしてあげると集中して取り組めることがあります。
年齢に応じて、ひらがな学習に使うものは変わってくるので、学びのスペースを確保するとよいでしょう。ひらがな表を壁に掲示したり、文房具をまとめておいたりするなかで、好きなキャラクターで揃えるなど、集中して楽しめる工夫をしてみてください。
3.子どもが興味のあることを中心にひらがなの読み書きにつなげよう
子どもが興味をもっていることを中心に読み書きを始めると、自然とひらがな習得への意欲が高まるでしょう。親は、子どもが興味のある世界を発見してあげることが大切です。
例えば、電車が好きなことに気づいたら、次のステップで進めてみましょう。
- 一緒に電車を見る・話をする
- 電車の絵本や図鑑につなげる
- 一緒に絵本や図鑑を読む
- 電車の名前や色を言葉で伝えたり、関連するひらがなを示す
- 本に書かれている文字に興味をもったら、一緒に読む(書いてみる)
- ほかの興味のあるものにも同じようにつなげる
子どもの興味や関心は、日常生活や遊びのなかにあふれています。ひらがなの読み書きは、それらをきっかけとして少しずつつなげていきましょう。
ただ、読み書きへつなげることに焦り過ぎてはいけません。子どもの興味や関心からズレていく可能性があります。子どもが面白いと感じている世界にとことん付き合うことで、ひらがなの読み書きの意欲が高まっていくものです。
ひらがなは興味のあることから親子で楽しく学ぼう
この記事では、読み書きができるのは何歳からなのか、ひらがなへの興味や関心を育てる方法、子どもと楽しく学ぶ3つのポイントを解説しました。ひらがなは学力の基礎になるので、できるだけ準備したいですよね。
ひらがなの読み書きは、長い時間をかけて習得していきます。そのため、「いつから教えるべき」「いつまでにできなければいけない」と焦る必要はありません。読めるひらがなを増やし、いろんな線を書いてひらがな練習につなげることから始めるのがおすすめです。
子どもがひらがなに興味をもつまでは、遊びのなかでひらがなに触れる機会を増やし、親子で楽しく学びましょう。
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