お昼寝は何歳まで必要?夜の睡眠との調整やスムーズに寝かせるヒントを紹介

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お昼寝は子どもの健康を維持するためにも、年齢相応の睡眠時間を確保するうえで大切です。

「夜なかなか寝ついてくれない」「夕方になるとぐずってしまう」、このような状況が続くと、お昼寝時間の長さや回数が適切なのか気になりますよね。

また、子どもがお昼寝をしたがらなくなったことで、睡眠が足りていないのではないかと心配になるママやパパの声も聞かれます。しかし、お昼寝をしないからといって睡眠が不足しているわけではありません。

この記事では、乳幼児のお昼寝が何歳まで必要なのか、月齢と年齢別の目安時間を解説します。お昼寝と夜の睡眠を調整するポイントや、スムーズにお昼寝するヒントも紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

お昼寝は何歳まで?月齢・年齢別の目安時間とは

新生児の頃は起きたと思ったら寝ていることが多く、だんだん昼は起きて夜に長く寝るようになってきます。お昼寝は、何歳ごろまでさせるのが良いのでしょうか。

お昼寝は何歳まで必要なのか、月齢や年齢別の目安時間をあわせて解説します。

  • 3歳までは必要になる場合が多い
  • 新生児~2か月ごろ
  • 生後3か月~5か月ごろ
  • 生後6か月~11か月ごろ
  • 1歳~2歳ごろ
  • 3歳~6歳ごろ

3歳までは必要になる場合が多い

お昼寝は、3歳までは必要になる場合が多いでしょう。3歳は、お昼寝なしでも1日を過ごせる子どもが増える時期です。ここでは、月齢や年齢ごとの睡眠パターンを確認しましょう。

月齢や年齢によって、睡眠パターンには以下の特徴があります。

月齢・年齢

睡眠パターンの特徴

新生児~生後2か月ごろ

短時間の睡眠・覚醒を繰り返す

生後3か月~5か月ごろ

昼夜の区別がつくようになる

生後6か月~11か月ごろ

睡眠時間の7~8割を夜に眠れる

1歳~2歳ごろ

お昼寝は1~3時間程度

3歳~6歳ごろ

お昼寝が減少する

参照:未就学児の睡眠指針|厚生労働省

新生児期のころは、昼夜問わず短いサイクルの睡眠と覚醒を繰り返しますが、次第に夜の睡眠時間が長くなり、3歳ごろからお昼寝の時間が減少していきます。

あくまで目安で、長い時間のお昼寝が必要な子どももいますし、短くても大丈夫な子どももいてタイプはそれぞれです。適切な睡眠時間には、個人差があると認識しておきましょう。

新生児~生後2か月ごろ

新生児から生後2か月ごろの睡眠パターンは、1~2時間の覚醒と1~4時間の睡眠を繰り返す多相性睡眠です。まだ、夜と昼の区別がありません。1~4時間寝ては目を覚まし、母乳やミルクを飲んでからまた眠る生理的な睡眠リズムといえます。

睡眠リズムが不安定な時期になるため、お昼寝というよりも寝たいときに寝かせてあげるのが良いでしょう。

生後3か月~5か月ごろ

生後3か月~5か月ごろから、昼は起きて、夜はまとまった時間を眠るという昼夜の区別が表れはじめる時期です。以前よりも、少しずつ昼間に起きている時間が長くなってきます。

3~4時間連続して睡眠をとるパターンとなるので、1日3回(午前と昼、夕方)に3~4時間程度のお昼寝をさせてあげましょう。子どもがお昼寝しているときにママも一緒に休むようにして、体をいたわってくださいね。

生後6か月~11か月ごろ

生後6か月~11か月ごろには昼と夜の区別がはっきりするので、6~8時間連続して睡眠をとるようになります。さらに、生後9か月ごろには、全体の睡眠時間の7〜8割を夜間に眠るようになってきます。

昼と午後遅めの時間帯に2~4時間程度と、1日2回のお昼寝をとらせてあげましょう。そうすることで、機嫌よく過ごせるようになります。

1歳~2歳ごろ

1歳~2歳ごろには、ほぼ夜間に睡眠をとる単相性睡眠に近づく時期です。お昼寝も午後に1~3時間を1回とる程度に減少します。夜間の授乳がなくなってくると、子どもに合わせた睡眠時間や生活リズムを整えていくと良いでしょう。

早寝早起きを習慣づけしたいところですが、家庭の事情で難しいときは、就寝と起床を決まった時間におこなうことを意識してください。遅い時間に寝て寝不足が続くと、午前中に楽しく遊べなかったり、食が進まなかったりするので、できるだけ早い段階から、朝型の生活リズムに切り替えていくほうが良いでしょう。

3歳~6歳ごろ

3歳を過ぎると、お昼寝をしたがらない子どもが増えてきます。年齢とともにお昼寝の時間が減少し、多くの場合で5歳頃にとらなくなるでしょう。

遊びや食事がきちんとできているようであれば、少しずつお昼寝を短くしたり、昼寝をしないで過ごしたりして様子をみてください。子どもは眠くなれば寝てしまうので、何日か試してみて、必要に応じてお昼寝時間を戻してみるのもひとつの方法です。

参照:未就学児の睡眠指針|厚生労働省

お昼寝と夜の睡眠とのバランスは?調整するポイント

子どものお昼寝時間は月齢や年齢で違いがあることが理解できたところで、実際に適切な量をとれているのか確認しましょう。お昼寝の時間が適切かどうか知るには、以下の4つのポイントを踏まえると調整しやすくなります。

  1. お昼寝と夜の睡眠のバランスは?あ子どもの昼夜合わせたトータルの睡眠時間をチェック
  2. 【お昼寝をしたがらないとき】子どもの様子を観察する
  3. 【夜眠れないとき】お昼寝は眠りが浅くなるタイミングで起こす
  4. お昼寝は午後3時ぐらいまでに切り上げる

1.子どもの昼夜合わせたトータルの睡眠時間をチェック

適切なお昼寝時間を知るために、子どもの昼夜合わせた睡眠時間をチェックしましょう。

1日あたりの睡眠時間は、以下の通りです。

月齢・年齢

1日あたりの睡眠時間

新生児~生後2か月ごろ

16~20時間

生後3か月~5か月ごろ

14~15時間

生後6か月~11か月ごろ

13~14時間

1歳~2歳ごろ

12時間

3歳~6歳ごろ

11~12時間

参照:未就学児の睡眠指針|厚生労働省

新生児は1日あたり16時間以上眠って過ごしますが、年齢とともに睡眠時間は減少し、1歳から6歳で1日12時間前後の睡眠となります。

子どもの睡眠時間を把握するには、睡眠日誌がおすすめです。お昼寝と睡眠、食事、遊びの時間を記録し、1週間分ほど記録すると、どれぐらい寝ているのかが分かります。お昼寝と夜の睡眠を合わせて、上記の時間に足りていれば問題ありません。もし、夜寝るだけでは足りないなら、お昼寝で補いましょう。

2.【お昼寝をしたがらないとき】子どもの様子を観察する

お昼寝をしたがらないときは、子どもの様子を観察しましょう。そのうえで、子どもに合ったお昼寝になるよう調整してください。

子どもを観察するポイントは、以下の通りです。

  • お昼寝がなくても機嫌よく過ごしているか
  • いつもよりおとなしい感じがしないか
  • 眠そうにぐずっていないか
  • 夜寝つくまでに時間がかかっていないか

機嫌がよく、夜もスムーズに眠れているようなら、お昼寝が必要でなくなっているかもしれません。お昼寝をしたがらない場合は、無理に寝かせなくても問題ないでしょう。

3.【夜眠れないとき】お昼寝は眠りが浅くなるタイミングで起こす

トータルの睡眠時間は足りているのに夜眠れないときは、お昼寝が多い可能性があります。深い眠りのときに起こすと、完全に起きるまで機嫌が悪くなるかもしれません。眠りが浅くなるタイミングを見計らって、やさしく起こしてみましょう。

眠りが浅くなるタイミングには、以下のようなものがあります。

  • 少しの音で体がぴくっと動く
  • 寝返りをうつ

また、眠りの浅くなるタイミングが分かりづらいときは、少しずつ刺激を与えて起こしてあげてください。睡眠を浅くしていくイメージで、以下の手順にそって進めましょう。

  1. やさしく触れる
  2. 驚かさないように声をかける
  3. 部屋を明るくする(カーテンをあける、電気をつける)
  4. 抱きあげる

夜眠れないときは上記を参考に、眠りが浅くなるタイミングでお昼寝を切り上げましょう。

4.お昼寝は午後3時ぐらいまでに切り上げる

1歳ぐらいの子どもの場合は、午後3時ぐらいまでにお昼寝を切り上げましょう。午後3時以降にお昼寝をすると、夜の睡眠時間に影響がでます。これは、サーカディアンリズム(概日リズム)による考えで、日の出とともに体内の機能が活動しやすいよう調節されますが、夕方になると体内の活動が低下し、睡眠の準備に入るといわれています。

サーカディアンリズムは体温にも影響し、夕方の体温が高めのときにお昼寝をすると、睡眠時間が長くなるのです。そのため、夜なかなか寝つけなくなるので注意しましょう。お昼寝は午後3時ぐらいまでに切り上げて、あまり遅い時間まで寝かせないことが大切です。

夕方にぐずらない!スムーズにお昼寝する4つのヒント

お昼寝は3歳ぐらいまでは必要になるので、できるだけお昼寝をさせてあげたいものです。思うようにお昼寝できないと、夕方になってぐずぐずして困るという声が聞かれます。子どもが眠くなったときに、自然な形でお昼寝のサポートすることを心がけましょう。

ここでは、子どもがスムーズに眠りに入る4つのヒントを解説します。

  1. 心地よくお昼寝できる環境をつくる
  2. お昼寝のルーティーンを決める
  3. 午前中の遊びを充実させる
  4. 子どもと一緒に横になって添い寝する

1.心地よくお昼寝できる環境をつくる

スムーズにお昼寝するには、心地よく眠れる環境づくりが大切です。環境が整っていないと、子どもがお昼寝できない場合があります。

眠りを妨げない要素として、寝具や室内の温度や湿度、明るさ、服装についてみていきましょう。ママとパパで、お昼寝の環境をどう整えるかを話し合ってみてくださいね。

お昼寝に適した寝具を用意

お昼寝に適した寝具を用意しましょう。ベビーベッドで寝かせる場合も床に寝かせるときでも、ある程度の厚さや硬さのあるマットを選びたいものです。ただ、ふかふかなものは体が埋もれてしまい、窒息の危険性があるので注意してくださいね。1歳までは、乳幼児突然死症候群を防ぐ意味でも仰向けで寝かせましょう。

掛け布団については、季節や子どもの状態に応じて用意します。汗をかきやすい時期にはタオルケット、もしくはバスタオル、寒い時期には中綿入りの掛け布団や毛布を使うと温かく眠れますよ。

子どもの頭や背中に手を入れて、汗をかいているようなら、温めすぎている証拠です。機嫌が悪いときや眠りが浅いときは、暑くなりすぎていないかチェックしましょう。これらのことから、お昼寝に適した寝具は心地よさに不可欠な要素といえます。

参照:乳幼児突然死症候群|厚生労働省

室内の温度や湿度をチェック

室内の温度と湿度は、高すぎても低すぎても心地良く眠れません。子どもは、体温を調節する機能が未熟で、気温や湿度の変化で体温が変動するからです。

冷房を使用する際には、28℃を目安に外の温度によって調整します。暖房の場合は、空気が乾燥しやすいので、加湿を併用するとよいでしょう。梅雨や夏季の湿度が高いときは、湿度が60%を超えないよう除湿を心がけてください。

子どもの様子や室内の状況に応じて、エアコンをうまく活用して、眠りやすい環境を整えてあげましょう。

室内は程よい明るさに調整

室内は、程よい明るさに調整しましょう。お昼寝のときにはカーテンで日差しを遮って薄暗くすると、眠りにつきやすくなります。ただし、真っ暗にする必要はありません。遮光カーテンではなく、照明を消した状態で自然な光が入るくらいがおすすめです。

直射日光があたる場所は避けてください。直射日光は、子どもの目に大きな負担となります。同じように考えると、照明の真下も避けましょう。ママやパパも寝そべってみて、実際に確認してみてくださいね。

リラックスできる服装に着替える

お昼寝をするときにリラックスできる服装に着替えましょう。着替えないまま寝ると、それまでにかいた汗や汚れがついていて衛生面でも気になるうえに、肌トラブルを引き起こしかねません。

子どもは熱がこもりやすいので、お昼寝の間にも汗をかきやすいものです。寝返りを打つと、寝汗が染み込んでいる場合も少なくありません。吸水性の高い素材の服装に着替えるとリラックスして眠れるでしょう。

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2.お昼寝のルーティーンを決める

これからお昼寝をすることを子どもに伝えるために、毎日のルーティンを決めましょう。お昼寝する流れをあらかじめ決めておき、毎日繰り返します。

お布団にごろんとすると心地よいといった経験が積み重なり、スムーズに眠りにつくことができます。夜の就寝も同じように進めるとスムーズですよ。

お昼寝のルーティンの一例です。

  • 「~したら、お昼寝するよ」と声をかける
  • 抱っこやおんぶをしながらゆらゆらと揺らす
  • 寝かせて、背中や胸をトントン優しくたたく・なでる
  • 手や足裏のマッサージをする

絵本を読んだり、ゆっくりと歌ったりするのも眠りの導入によい方法です。定着するまでには時間がかかりますが、お昼寝のルーティンを決めて続けてくださいね。

3.午前中の遊びを充実させる

スムーズにお昼寝するには、午前中の遊びを充実させましょう。午前に思い切り遊び、ごはんでおなかが満たされると、リラックスして眠りにつくことができます。

日光を浴びながらのお散歩や、体を動かす遊びを取り入れてみてください。外出が難しい場合でも、室内でできる運動遊びがおすすめです。音楽に合わせて体を動かす以外にも、月齢の低い子どもであれば全身のマッサージも運動になります。

子どもをたくさん遊ばせるのはよいのですが、あまりに疲れすぎると脳が興奮状態になるので、眠いのにうまく寝られなくなる現象が起こりがちです。そのため、午前中の遊びを充実させつつ、疲れすぎる前にお昼寝に誘導しましょう。

4.子どもと一緒に横になって添い寝する

お昼寝の寝かしつけには、子どもと一緒に横になって添い寝するのも効果的です。子どもはママやパパのように身近な人の声やぬくもりに触れると安心します。安心することで寝つきが早くなり、熟睡できるのです。

眠るまで、そっと声をかけるとコミュニケーションにつながり、背中をトントンしてあげるとスキンシップにもなります。隣で寝ていれば、室内の温度や湿度が適切かどうかが分かりますし、子どもに何か不快なことなどがあっても、すぐに気づいてあげられるので便利です。子どもが安心してお昼寝するには、添い寝が一番かもしれませんね。

年齢に応じたお昼寝で健やかな成長をサポートしよう

この記事では、乳幼児のお昼寝が何歳まで必要なのか、月齢や年齢別の目安時間のほか、お昼寝と夜の睡眠を調整するポイントや、スムーズにお昼寝するヒントを解説しました。

子どものお昼寝には個人差がありますが、3歳までは必要になる場合が多いでしょう。徐々にお昼寝が少なくなって、5歳ぐらいには夜にまとめて長く寝るようになります。それまでは、必要に応じてお昼寝と夜の睡眠のバランスを調整してください。

また、お昼寝をスムーズにする4つのヒントを実践すれば、寝つきが早くなり深い眠りにつながります。月齢や年齢に合ったお昼寝で、子どもの健やかな成長をサポートしましょう。

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