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離乳食は、赤ちゃんが母乳やミルク以外の食べ物を摂取するための第一歩です。この時期に重要な栄養素をしっかりと摂ることは、赤ちゃんの健やかな成長と発達に欠かせません。
そのなかでも卵は、栄養価が高く優れており、離乳食に積極的に取り入れたい食材のひとつです。しかし、卵はアレルギーを引き起こす可能性もあるため、初めて与える際には慎重な配慮が必要です。
この記事では、離乳食における卵の栄養と効果、安全に卵を取り入れるためのポイント、そして月齢に合わせた卵を使ったおすすめのレシピを紹介します(編集部が実際に作った写真を紹介)。卵を使った離乳食の魅力を知り、赤ちゃんの食生活を豊かにするためのヒントになれば幸いです。
卵の効果がすごい!赤ちゃんのからだや脳の発達に重要
卵は、離乳食において非常に優れた栄養源です。以下では、卵の主要な栄養素や、それらが赤ちゃんの成長と発達にどのように役立つかについてご紹介します。
- 卵の主要な栄養素
- 脳の発達に見逃せない卵に含まれるコリン
- 卵黄と卵白における栄養の違い
卵に含まれる赤ちゃんに良い栄養成分と効果
卵というとたんぱく質のイメージが強いですが、含まれる栄養素はそれだけではありません。まずは、卵に含まれる栄養成分と効果を解説します。
赤ちゃんの成長に欠かせないたんぱく質
卵は高品質なたんぱく質を豊富に含んでおり、体の細胞や組織を作るために必要不可欠な栄養素です。赤ちゃんの成長に欠かせないこのたんぱく質は、特に筋肉や臓器の発達に重要です。
さらに、卵のたんぱく質はアミノ酸スコアが非常に高く、効率よく体内で利用されるため、成長期の赤ちゃんに最適な栄養源と言えます。アミノ酸スコアとは、体に必要なアミノ酸がどれくらいバランスよく含まれているかを示す指標で、卵はこのスコアがほぼ満点に近い値を示しています。
卵はビタミンをバランスよく含んでいる
卵には、ビタミンA、D、ビタミンB群などをバランスよく含んでいます。それぞれの効果をチェックしましょう。
ビタミンA:目の健康や免疫機能の向上に関与します。また、皮膚や粘膜の健康維持にも重要です。
ビタミンD:カルシウムの吸収を助け、骨や歯の形成に必要です。ビタミンDは日光からも得られますが、食品からの摂取も重要です。
ビタミンB群:エネルギー代謝を助けるビタミンB群は、赤ちゃんの成長と発達に重要です。特にビタミンB12は神経系の発達に必要です。
体内で合成できないミネラルは卵から取り入れたい
ミネラルは体内で合成できないため、卵を使った離乳食から取り入れましょう。
鉄:血液中のヘモグロビンを作るために必要で、酸素を全身に運ぶ役割を果たします。鉄不足は貧血を引き起こす可能性があります。赤ちゃんは生後6か月頃から母体から受け継いだ鉄の貯蔵が減少し始めるため、食事から積極的に鉄を摂取することが重要です。特に卵黄に含まれており、離乳食に取り入れることで赤ちゃんの鉄分補給に役立ちます。
亜鉛:成長や免疫機能をサポートします。また、細胞の分裂や修復にも重要な役割を担うなど、赤ちゃんにとって新しい細胞が作られる組織や期間では必須です。
脳の発達に見逃せない卵に含まれるコリン
コリンは、脳の発達にとって非常に重要な栄養素のひとつです。神経伝達物質であるアセチルコリンの前駆体であり、記憶や学習に関与します。卵を離乳食に取り入れることで、赤ちゃんの脳の健全な発達を促すことができます。
参照:授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版) |厚生労働省、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:文部科学省 、e-ヘルスネット(厚生労働省)
卵黄と卵白における栄養の違い
卵黄と卵白では、含まれている栄養素が異なります。どのような栄養のちがいがあるのでしょうか。
ここでは、卵黄と卵白における栄養の違いを解説します。
- 卵黄には卵の栄養のほとんどが集中している
- 卵白は大部分がたんぱく質で構成されている
卵黄には卵の栄養のほとんどが集中している
卵黄は、多くのビタミンやミネラルを含んでおり、特に脂溶性ビタミン(A、D、E、K)が豊富です。また、卵黄には良質の脂肪やコレステロールが含まれており、細胞膜の構成成分として重要です。
卵白は大部分がたんぱく質で構成されている
卵白は、主に水分とたんぱく質から構成されています。脂肪がほとんど含まれておらず、カロリーが低いことが特徴です。
また、卵白にはビタミンB群も含まれており、代謝やエネルギー生成をサポートします。しかし、アレルギーの原因になりやすいオボムコイドやオボアルブミンといったたんぱく質も含んでいるので注意が必要です。
離乳食に卵を使うときに注意するポイント2つ
卵は非常に栄養価が高く、離乳食に適した食材ですが、初めて取り入れる際にはいくつかの注意点があります。
離乳食に卵を使うときに注意するポイントは、以下の2つです。
- 卵アレルギーに配慮する
- 離乳食には新鮮な卵を選ぶ
卵アレルギーに配慮する
卵は、アレルギーを引き起こしやすい食品の一つです。初めて使うときには慎重に進めなければなりません。
家族に卵アレルギーのリスクがある場合、赤ちゃんもアレルギーをもつ可能性が高いため注意しましょう。卵を調理する前に小児科医に相談し、指導のもとで少量ずつ慎重に取り入れてください。
初めて卵を使うときに注意するポイント
卵を初めて使うときは、卵黄から始めるのが一般的です。卵白はアレルゲンを含むため、生後7〜8か月以降に始めましょう。
卵は、以下の手順で進めてください。
- 初めてのタイミング:何か異常があった場合にすぐに病院に行けるように、平日の午前中に食べるようにしましょう。
- 少量から始める:最初はごく少量(耳かき一杯程度)から始め、様子を見ながら徐々に量を増やしていきましょう。
- 反応を観察する:卵を食べた後は、赤ちゃんの体調や皮膚の状態を注意深く観察するのがポイントです。症状は、30分~2時間ぐらいで現れます。アレルギー反応が見られた場合は、すぐに病院に受診してください。
卵アレルギーの症状と対処法
アレルギーの症状としては、以下のようなものがあります
- 皮膚症状:発疹、かゆみ、腫れなど
- 消化器症状:吐き気、嘔吐、下痢など
- 呼吸器症状:喘鳴、咳、鼻水など
- 重篤な場合:アナフィラキシーショック
これらの症状が見られた場合は、すぐに卵の摂取を中止し、医師の診断を受けることが重要です。特に重篤な症状が現れた場合は、緊急医療を受ける必要があります。
卵アレルギー対応の代替レシピ
卵アレルギーが確認された場合でも、栄養を補うための代替レシピがあります。例えば、卵の代わりに豆腐や白身魚など他のたんぱく源を使用したレシピを試してみてください。これらの食材も高い栄養価を持ち、離乳食に適しています。
参照:授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版) |厚生労働省、食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2022|厚生労働省
離乳食には新鮮な卵を選ぶ
離乳食に使う卵は、衛生面にも十分に注意しましょう。新鮮な卵を選び、適切に調理することで、食中毒のリスクを減らすことができます。
新鮮な卵の選び方
購入時に、卵の殻にひびが入っていないか確認しましょう。ひびが入った卵は細菌が入りやすいため、避けるべきです。また、卵は冷蔵庫の中で保存し、購入後はなるべく早く使用しましょう。
卵を調理する際の衛生管理
卵の衛生管理は、手洗い、調理器具、調理の観点から徹底させましょう。
手洗い:卵を扱う前後には必ず手を洗いましょう。
調理器具の消毒:卵を調理する際に使用する器具やまな板は、使用後にしっかりと洗浄し、消毒することが大切です。
完全調理:生卵や半熟卵は避け、しっかりと火を通してから赤ちゃんに与えましょう。これにより、サルモネラ菌などの食中毒のリスクを減らせます。
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無理なく進めよう!月齢別のおすすめ卵を使った離乳食
赤ちゃんの成長に合わせて、卵を使った離乳食のレシピを工夫することで、より栄養価の高い食事を提供できます。ここでは、初期、中期、後期に分けておすすめの卵レシピをご紹介します。
離乳初期(5〜6ヶ月)におすすめの卵レシピ
卵黄は赤ちゃんにとって飲みにくいので、離乳初期はペーストやおかゆに混ぜるのがおすすめです。調理するときは、ゆでたら早めに卵白と卵黄を取り分けてください。固ゆでした卵黄は、裏ごしして冷凍保存すると、多めに作ったときに便利です。
この時期におすすめの卵レシピ2品を紹介します。
- 卵黄ペースト
- 卵黄入りおかゆ
卵黄ペースト
- 卵黄 1個
- 水 適量
<作り方>
- 卵をしっかりと茹で、固茹で卵にします。
- 卵黄を取り出し、フォークで潰します。
- 少量の水を加え、滑らかなペースト状になるまで混ぜます。
<調理時間>約15分
<調理のポイント>
卵黄はぱさぱさするので、そのまま提供するのではなく、水で滑らかになるまで伸ばしましょう。
卵黄入りおかゆ
- 卵黄 1個
- 米 1/4カップ
- 水 1カップ
<作り方>
- 米と水を鍋に入れ、柔らかくなるまで煮ます。
- 卵を茹で、卵黄を取り出して潰します。
- 柔らかく煮たおかゆに卵黄を加え、よく混ぜます。
<調理時間>約30分
<調理のポイント>
作り置きしていたおかゆに混ぜると時短でできます。
離乳中期(7〜8ヶ月)におすすめの卵レシピ
7~8ヶ月に赤ちゃんは、離乳食にも慣れてきて、食べられる種類が増えてきます。卵と組み合わせることで、彩りもきれいになりますね。
この時期におすすめの卵レシピ2品を紹介します。
- 卵と野菜のスープ
- 卵サラダ
卵と野菜のスープ
- 卵 1個
- にんじん 1/4本
- ほうれん草10g程度
- 水 2カップ
<作り方>
- 野菜を小さく切り、鍋に入れて水と一緒に煮ます。
- 野菜が柔らかくなったら、溶いた卵を加えます。
- 卵が固まるまで軽く煮込みます。
<調理時間>約20分
<調理のポイント>
野菜と卵の組み合わせは栄養バランスが良く、食べやすいです。スープにとろみが必要な場合は水溶き片栗粉を使いましょう。
卵サラダ
- 卵 1/2個
- きゅうり 1/4本
- ジャガイモ1/4個
- ヨーグルト 大さじ1
<作り方>
- 卵を茹でて、固茹で卵にします。
- 卵ときゅうりを細かく刻みます。
- ジャガイモは皮をむいてゆでて、つぶします。
- 食材とヨーグルトと混ぜて、滑らかになるまで混ぜます。
<調理時間>約15分
<調理のポイント>
ヨーグルトを加えることで、さっぱりとした味わいになり、赤ちゃんも食べやすくなります。大人からの取り分けもできますよ!
離乳後期(9〜11ヶ月)におすすめの卵レシピ
9~11ヶ月の赤ちゃんは、少し軟らかく仕上げる必要はありますが、家族と同じメニューを取り入れることが可能になります。1日3回食になる時期なので、家族で食卓を囲んで楽しみたいですね。
この時期におすすめの卵レシピ2品を紹介します。
- 手づかみオムライス風
- レンジで簡単!五目卵焼き
手づかみオムライス風
- 卵 1個
- ご飯 1/2カップ
- 野菜(にんじん、ピーマンなど) 少量
- トマトケチャップ 大さじ1
<作り方>
- 野菜を細かく刻みフライパンで炒めます。
- 1にご飯とケチャップを加えて、混ぜ合わせます。
- 卵を溶いた容器に、2を入れて混ぜます。
- 3をフライパンに入れて、卵が固まるまで加熱します。
<調理時間>約15分
<調理のポイント>
1品で主食、主菜、副菜とバランスよく食べることができます。赤ちゃんが手づかみ食べしやすいように、食べやすい大きさに切ってあげましょう。
レンジで簡単!五目卵焼き
- 卵 1個
- にんじん 1/4本
- しいたけ 1枚
- ほうれん草 少々
- だし汁 大さじ2
<作り方>
- 野菜を細かく刻み、耐熱容器に入れてレンジで1〜2分ほど加熱します。
- 野菜の入った耐熱容器に、卵を溶き、だし汁と混ぜます。
- 再度耐熱容器をレンジに入れて30秒×2〜3回加熱して完成です。
<調理時間>約10分
<調理のポイント>
野菜をたくさん使うことで栄養バランスが良くなります。耐熱容器一つでできるので洗い物も少なく簡単にできます。レンジの加熱時間は少しずつ確認しながら調整してください。
卵を使った離乳食に関するよくある質問
Q1:赤ちゃんが卵を食べない場合、どうすれば良いですか?
赤ちゃんが卵を食べない場合は、無理に食べさせるのではなく、別の食材で栄養を補うことが重要です。卵の代わりに、豆腐や魚、肉などの他の高たんぱく質食材を試してみてください。また、卵を他の料理に混ぜることで、自然に食べられるようになる場合もあります。
Q2:卵はどのくらいの頻度で与えても良いですか?
卵は栄養豊富な食品ですが、毎日与える必要はありません。週に2〜3回程度が適切です。バランスの取れた食事を心がけ、他の食品群も均等に摂取することが重要です。
Q3:卵料理のバリエーションを増やすにはどうすれば良いですか?
卵料理のバリエーションを増やすためには、さまざまな調理法や食材との組み合わせを試してみましょう。例えば、卵と野菜を使ったオムレツ、卵スープ、卵焼きなどがあります。赤ちゃんの成長に合わせて、食材の大きさや固さを調整することも大切です。
Q4:調理済みの離乳食に使った卵はどのように保存すれば良いですか?
調理済みの離乳食に使用した卵は冷蔵保存と冷凍保存が可能です。 調理後は早めに冷まし、清潔な容器に入れて冷蔵庫で保存します。保存期間は2〜3日以内にし、与える前には再加熱してから与えましょう。
また、冷凍保存も可能です。小分けにして密閉できる容器やフリーザーバッグに入れて冷凍します。ゆで卵を冷凍すると卵白がぱさぱさになるので、卵黄のみにしましょう。保存期間は1週間以内が目安です。 冷凍保存した離乳食は、冷蔵庫で自然解凍するか、電子レンジを使用して解凍します。解凍後はしっかりと再加熱し、均一に温まっていることを確認しましょう。
卵を使った離乳食で月齢に応じて食べる力を育てよう
この記事では、離乳食における卵の栄養と効果、安全に卵を取り入れるためのポイント、そして月齢に合わせた卵を使ったおすすめのレシピを紹介しました。
卵は赤ちゃんの成長に必要な栄養を多く含む食品です。アレルギーの不安も多い卵ですが、赤ちゃんの発育に合わせて食べる力を育て、家族で食卓を囲みながら成長を見守りましょう。この記事を参考に、楽しく離乳食を進めてくださいね。
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