大阪市の産後ケア完全ガイド2026|施設一覧・料金・申請方法まで

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宿泊型1泊2日4,250円(課税世帯)、アウトリーチ500円/回——大阪市の産後ケアは利用料が全国水準と比べて低く抑えられているのが特徴です。24区にまたがる多数の病院・助産院が実施施設として登録されており、北区から住之江区まで市内各地でケアを受けられます。産後ケアを案内された方のうち実際に利用したのは33.9%にとどまっており、利用しなかった最大の理由は「利用の仕方がよくわからなかった」でした(BABY JOB株式会社・2024年、全国保護者1,181名対象)。

訪問型(アウトリーチ)のみを希望する場合はオンラインで申請が完結します。プルモ編集部で制度を調べてまとめたので、参考にしてみてください。

この記事のポイント

  • ショートステイ(宿泊型)・デイケア(通所型)・アウトリーチ(訪問型)の3タイプ、いずれも産後1年未満まで利用できる
  • 課税世帯の料金は1泊2日4,250円・デイケア1,500円/日・アウトリーチ500円/回と全国的に見て低い水準
  • 非課税・市府民税非課税世帯はショートステイ1泊2日2,500円・デイケア1,000円/日・アウトリーチ無料
  • 申請は妊娠8か月(28週)以降から可能。ショートステイ・デイケアは区保健福祉センターへ窓口申請
  • アウトリーチのみの場合は大阪市行政オンラインシステムからオンライン申請ができる

大阪市の産後ケア、まず全体像を知っておこう

大阪市の産後ケア事業は「ショートステイ(宿泊型)」「デイケア(通所型)」「アウトリーチ(訪問型)」の3タイプです。3タイプとも産後1年未満まで利用でき、それぞれ独立した利用上限が設けられています。利用上限を超えた分は全額自己負担になるため、回数の管理はご自身で行う必要があります。申請窓口はショートステイ・デイケアとアウトリーチで異なりますが、利用承認後の施設予約はどのタイプも施設への直接連絡です。

種類 どんなもの? 利用時間 利用上限 申請窓口
ショートステイ(宿泊型) 施設に宿泊してケアを受ける(5食つき) 午前10時〜翌日午後7時 通算7日(6泊7日)まで お住まいの区保健福祉センター(窓口申請)
デイケア(通所型) 施設に日帰りで通う(2食つき) 午前10時〜午後7時 通算7日まで お住まいの区保健福祉センター(窓口申請)
アウトリーチ(訪問型) 助産師が自宅を訪問してケアしてくれる(1回2時間程度) 午前10時〜午後7時の間 通算5回まで 区保健福祉センター窓口 または オンライン申請
3タイプの上限はそれぞれ独立しています(ショートステイ7日・デイケア7日・アウトリーチ5回を別々に使える)。ショートステイの日数カウントは1泊2日で2日分・2泊3日で3日分となります。利用時間を短縮したり食事回数を減らしても料金は変わりません。また、ショートステイ・デイケアを利用する場合は区保健福祉センターへの窓口申請が必要です(オンライン申請不可)。

①ショートステイ(宿泊型)|24区に広がる施設でしっかり休める

大阪市のショートステイは、市内24区にまたがる病院・助産所で利用できます。朝・昼・夕と昼の翌日昼の計5食がつき、助産師や保健師などの専門スタッフが母体ケア・授乳指導・育児相談を丁寧にサポートします。「しんどくてしょうがない」「ゆっくり眠りたい」というときに、まず選びたい制度です。ただし、入院とは異なるため育児や身の回りのことはできる限り自身で行う必要があります。

料金(ショートステイ)

世帯区分 1日あたり 1泊2日(2日分) 2泊3日(3日分)
課税世帯 2,125円 4,250円 6,375円
市府民税非課税世帯 1,250円 2,500円 3,750円
生活保護世帯 1,250円 2,500円 3,750円

主な実施施設(ショートステイ・デイケア対応)

以下は実施施設の一部です。各区に複数の施設があり、対象月齢・受け入れ条件は施設ごとに異なります。最新の全施設一覧は大阪市公式ページのPDF(令和8年2月時点)でご確認ください。

施設名 ショートステイ デイケア 電話番号
北区 川島産婦人科クリニック 2か月未満 2か月未満 06-6351-2374
北区 ひとみ助産院 5か月未満 090-1241-4103
北区 医療法人医誠会 4か月未満 4か月未満 0570-099-166
北区 天神橋らうらう助産院 12か月未満 06-7896-7241
北区 UMI助産院 5か月未満 5か月未満 06-7410-5302
中央区 大阪医療センター(国立病院機構) 7か月未満 7か月未満 06-6942-1331
施設によってショートステイのみ・デイケアのみ・両方対応と異なります。また対象月齢も2か月未満〜12か月未満と幅があります。希望の施設が自分の赤ちゃんの月齢に対応しているか、予約前に必ず確認してみてください。

②デイケア(通所型)|日帰りで通えて昼食つき

施設に日帰りで通うタイプです。昼食がつき、午前10時から午後7時の範囲内で利用できます。宿泊はしたくないけれど外に出て専門家に話を聞いてもらいたい、少し赤ちゃんを預かってもらいながら休みたい、というときに使いやすい選択肢です。

料金(デイケア)

課税世帯 市府民税非課税世帯 生活保護世帯
1,500円/日 1,000円/日 1,000円/日

③アウトリーチ(訪問型)|助産師が自宅に来てくれる

外出が難しい時期や、上の子がいて動けないとき、施設まで行く体力がないときに心強いのがアウトリーチです。助産師がご自宅を訪問し、1回2時間程度のケアを行います。母体の健康管理・授乳指導・乳房ケア・育児相談などを自宅で受けられます。2025年4月からアウトリーチのみの場合はオンライン申請ができるようになりました。

料金(アウトリーチ)

課税世帯 市府民税非課税世帯 生活保護世帯
500円/回 無料 無料
アウトリーチは産後ケア事業の中で最も費用が少なく使える制度です。500円という低い自己負担で助産師に相談できるのは、大阪市の産後ケアの大きな特徴のひとつです。ただし託児・保育・家事サービスではありませんので、ご注意ください。

大阪市と近隣市を比べてみると

大阪府内の主要市でも産後ケアの料金体系はさまざまです。ショートステイ(宿泊型)を中心に比べてみました。

宿泊の上限 課税世帯の負担(1泊2日) 非課税世帯(1泊2日)
大阪市 通算7日(6泊7日) 4,250円 2,500円
堺市 宿泊型7泊・各タイプ独立(合計14日まで) 10,400円(5,200円/泊×2) 確認中
豊中市 通算10日(2026年4月から拡充) 5,600円(2,800円/日×2) 2,800円(1,400円/日×2)

大阪市のショートステイ1泊2日4,250円は、近隣の堺市(10,400円)・豊中市(5,600円)と比べてもかなり低い設定です。非課税世帯の2,500円という水準も手厚い内容です。堺市は宿泊型・デイサービス型・訪問型それぞれに独立した7日間の上限があり、組み合わせると最大14日まで利用できる点が特徴です。豊中市は2026年4月から上限が7日から10日に拡充されました。

上記は宿泊型のみの比較です。各市の公式情報(2026年4月時点)をもとにしていますが、制度は変更になることがあります。「確認中」の項目は各市の公式HPでご確認ください。

申請の流れをステップで確認しよう

ショートステイ・デイケアを利用する場合

1. 妊娠8か月(28週)以降に区保健福祉センターへ相談する

利用したい旨を伝え、申請書類を受け取ります。申請期限は利用希望日の2週間前までです。妊娠中から動いておくのがおすすめです。

2. 区保健福祉センターで窓口申請する

母子健康手帳と申請書(大阪市産後ケア事業利用登録申請書)を持参して申請します。保健師等が面談し、体調や家族の状況をヒアリングします。非課税・生活保護世帯の減免を希望する方は証明書類も必要です。

3. 利用承認通知書が郵送されてくる

審査の結果、「利用承認通知書」または「不承認通知書」が届きます。承認期間は最長6か月で、期間終了後に継続利用したい場合は再申請が必要です。

4. 実施施設へ直接予約する

利用承認通知書が届いたら、希望の施設に直接連絡して予約します。遅くとも利用希望日の前々日(閉庁日除く)までに予約してください。施設の混み具合によっては希望日に添えない場合もあります。

5. 利用承認通知書を持参して利用し、費用を支払う

当日は必ず利用承認通知書を持参してください。利用後に施設へ自己負担額を直接お支払いします。回数の管理はご自身でしっかり行ってください。

アウトリーチ(訪問型)のみを利用する場合

1. オンラインまたは窓口で申請する

大阪市行政オンラインシステムからオンライン申請できます。窓口申請も可能です。

2. 利用承認通知書が届く

審査後に通知書が届きます。期間は最長6か月。

3. 実施施設へ直接予約して自宅でケアを受ける

希望の施設(訪問型対応の助産師・助産所)へ連絡して日程を調整します。利用後に費用を直接お支払いください。

使う前に知っておきたいこと

産前に申請を済ませておくのが鉄則

妊娠8か月(28週)から申請できます。産後は申請書類を準備する余裕がほとんどなくなるため、妊娠中に区保健福祉センターへ相談して手続きを進めておくのが賢明です。承認通知書が手元にあれば、産後すぐに施設予約に動けます。

利用承認通知書は必ず持参・なくさない

通知書なしで施設を利用すると、利用上限を超えた場合と同じく全額自己負担になることがあります。届いたらすぐスマートフォンで写真を撮っておき、当日は原本を必ず持参しましょう。

回数の管理はご自身で

大阪市の産後ケアは上限を超えると全額自己負担になります。ショートステイ・デイケア・アウトリーチそれぞれの残り回数(日数)を通知書で確認しながら、計画的に利用してください。

キャンセルは前々日の17時までに施設へ連絡を

利用日の前々日の午後5時までに施設へ連絡がない場合はキャンセル料が発生します。スケジュールが変わったときは早めに施設へ連絡しましょう。

3タイプを組み合わせるのがいちばん賢い使い方

退院直後はアウトリーチで自宅にいながらケアを受け、体力が戻ってきたらデイケアで気分転換しながら授乳の相談をして、ゆっくり休みたいときはショートステイを活用する——この組み合わせが大阪市の制度を最大限に活かす方法です。3タイプそれぞれに独立した上限があるので、状況に合わせて使い分けてみてください。

参考・出典

大阪市公式ウェブサイト「産後ケア事業について」(2026年1月更新)

BABY JOB株式会社「産後ケア事業に関するアンケート調査」(2024年2月・全国保護者1,181名対象)

堺市公式ウェブサイト「産後ケア事業のご案内」(比較データ参照)

豊中市公式ウェブサイト「産後ケア事業のご案内」(2026年4月更新・比較データ参照)

制度の内容・施設情報・料金は変更になることがあります。最新情報は必ず各公式HPでご確認ください。

お問い合わせ・申請先:お住まいの区の保健福祉センター(ショートステイ・デイケア)

大阪市こども青少年局子育て支援部管理課母子保健グループ(全般):06-6208-8048

PULMO編集部

ママ向けオンラインコミュニティ「PULMO」編集部です。子育てに役立つ情報を、お届けします。

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