2026年4月から「あずかるこちゃん産後ケア」でオンライン予約が完結——札幌市の産後ケアは、北海道の冬の外出が大変な時期でも自宅で申し込みから予約まで済ませられる新サービスが始まりました。妊娠28週からアクセスして申請・施設予約ができます。産後ケアを案内された方のうち実際に利用したのは33.9%にとどまっており、利用しなかった最大の理由は「利用の仕方がよくわからなかった」でした(BABY JOB株式会社・2024年、全国保護者1,181名対象)。
札幌市の産後ケア事業は、宿泊型・日帰り型・訪問型の3タイプが揃っています。施設は市内10区に分布しており、病院から助産院まで幅広い選択肢があります。プルモ編集部で制度を調べてまとめたので、参考にしてみてください。
この記事のポイント
- 宿泊型・日帰り型の合計7日以内(宿泊型・日帰り型で共通管理)と訪問型6回以内の別々の上限がある
- 課税世帯の料金は宿泊型7,500円/泊・日帰り型2,500円/日・訪問型2,500円/回
- 非課税・生活保護世帯は宿泊型2,500円/泊・日帰り型1,000円/日・訪問型1,000円/回
- 宿泊型・日帰り型は生後6か月未満まで、訪問型は生後1年未満まで利用できる
- 2026年4月から「あずかるこちゃん産後ケア」でオンライン申請・予約が可能に(妊娠28週から)
札幌市の産後ケア、まず全体像を知っておこう
札幌市の産後ケア事業は「宿泊型」「日帰り型」「訪問型」の3タイプです。宿泊型と日帰り型は生後6か月未満まで対応しており、合計7日以内という上限を共有しています。訪問型は生後1年未満まで使え、6回以内という独立した上限があります。2026年4月から申請・予約がオンラインで完結できる新サービスが始まりました。
| 種類 | どんなもの? | 対象月齢 | 利用時間(基本) | 利用上限 |
|---|---|---|---|---|
| 宿泊型 | 施設に宿泊してケアを受ける | 生後6か月未満 | 11時〜翌15時 | 宿泊・日帰り合計7日以内 (1泊2日=2日分) |
| 日帰り型 | 施設に日帰りで通う | 生後6か月未満 | 11時〜15時 | |
| 訪問型 | 助産師が自宅を訪問してケアしてくれる(2時間) | 生後1年未満 | 9時〜17時の間の2時間 | 訪問型のみ6回以内 |
料金
| 種類 | 課税世帯 | 非課税世帯・生活保護世帯 |
|---|---|---|
| 宿泊型(1泊につき) | 7,500円/泊 | 2,500円/泊 |
| 日帰り型(1日につき) | 2,500円/日 | 1,000円/日 |
| 訪問型(1回につき) | 2,500円/回 | 1,000円/回 |
実施施設(主なもの)
宿泊型・日帰り型に対応する施設は病院・助産所を合わせて市内10区にわたり配置されています。以下は確認できている主な施設です。最新の全施設一覧はさっぽろ子育て情報サイトのPDF(令和8年2月時点)でご確認ください。
| 施設名 | 所在区 | 対応タイプ | 備考 |
|---|---|---|---|
| NTT東日本札幌病院 | 中央区 | 宿泊型 | 日帰り型は実施しておらず育児相談外来(はぐまみ外来)を案内 |
| 札幌東豊病院 | 東区 | 宿泊型・日帰り型 | 他院出産の方も利用可。きょうだいはキッズルーム利用可 |
| おおこうち産科婦人科(小六メディカルクリニック) | 中央区 | 日帰り型 | 宿泊型は非対応 |
| 助産院エクボ | 西区 | 宿泊型・日帰り型・訪問型 | 訪問型は電話での申し込みのみ。訪問エリア:西区・北区・手稲区・中央区・東区・白石区 |
| 助産院KOKOROMUSUBI(こころむすび) | 厚別区 | 訪問型 | 2026年2月時点で宿泊型の予約受付を一時停止中 |
| さんさん助産院(産後ケアハウス) | 白石区 | 宿泊型・日帰り型・訪問型 | 札幌市・北広島市・江別市等に対応 |
札幌市と近隣市を比べてみると
北海道内でも産後ケアの料金体系は市によって大きく異なります。宿泊型を中心に比べてみました。
| 市 | 宿泊の上限 | 課税世帯の負担(1泊あたり) | 非課税世帯 |
|---|---|---|---|
| 札幌市 | 宿泊・日帰り合計7日以内 | 7,500円/泊 | 2,500円/泊 |
| 旭川市 | 3タイプ合計7日以内 | 3,000円/1泊2日(食事代別途) | 無料(食事代別途) |
| 江別市 | 確認中 | 確認中 | 確認中 |
札幌市の宿泊型は7,500円/泊で、非課税世帯でも2,500円の自己負担があります。旭川市は1泊2日で3,000円と設定されており(食事代は別途)、非課税世帯は無料です。利用の流れも旭川市は施設に直接連絡するシンプルな仕組みになっています。自治体によって申請フローや施設ネットワークが大きく異なるため、引越し等で市外に移る予定のある方は転居先の制度も事前に確認しておきましょう。
申請の流れをステップで確認しよう
2026年4月1日以降の利用(新システム)
「あずかるこちゃん産後ケア」にアクセスしてアカウントを作成し、妊娠・出産情報を入力して申請します。申請は2026年3月2日から開始されています。
審査に数日かかります。承認が下りる前に利用を開始すると全額自己負担になるため、必ず承認通知を確認してから予約・利用してください。
承認後、「あずかるこちゃん産後ケア」で希望施設を登録して予約します。予約は利用希望日の30日前から(施設により異なる)。一度に予約できるのは2回分までです。
母子健康手帳・保険証などを持参して施設を受診します。利用後はアンケートへの回答をお願いします。
2026年3月31日までの利用(旧方式)
施設一覧PDFを確認し、希望施設に直接電話して日程調整します。
日程が決まってから「札幌市産後ケア事業利用申込書」に記入して施設・市に送付します。未調整のまま送付しても利用できないのでご注意ください。
承認通知が届いたら内容を確認し、当日持参します。
承認通知と母子健康手帳を持参し、自己負担額を施設に直接お支払いください。
使う前に知っておきたいこと
妊娠28週になったらすぐ申請・施設確認を
2026年4月以降は妊娠28週からオンライン申請ができます。産後は心身ともに余裕がなくなるため、申請は妊娠中に完了させておくのが鉄則です。施設の空き状況も早めに確認しておきましょう。特に人気施設は産後すぐの時期は埋まりやすい傾向があります。
キャンセルは利用開始2営業日前の12時まで
やむを得ずキャンセルする場合は、利用開始日の2営業日前の12時まで施設と市の両方へ連絡してください。この期限を過ぎると利用したものとして扱われ、料金が発生し利用回数としてもカウントされてしまいます。
宿泊型・日帰り型と訪問型は上限が別々
宿泊型と日帰り型は7日間の枠を共有していますが、訪問型は独立した6回の枠があります。訪問型は産後1年まで使えるので、宿泊・日帰りの7日間を使い切った後でも、体力がなくて外出できない日・赤ちゃんを外に連れ出せない時期に活用できます。
施設によって北海道の冬でも安心して使える工夫がある
北海道の冬は外出のハードルが特に高くなります。訪問型を使えば吹雪や積雪の日でも自宅でケアを受けられます。また、宿泊型を使えばしばらく家の外に出なくていい時間を確保できます。季節に合わせてタイプを選ぶのもひとつの方法です。
3タイプを組み合わせるのがいちばん賢い使い方
退院直後は訪問型で自宅にいながらケアを受け、体力が戻ったら日帰り型で施設に通い、ゆっくり休みたいときは宿泊型を活用する——この組み合わせが最大限に制度を活かす方法です。宿泊・日帰りの合計7日間をどう配分するか、妊娠中から家族と相談しておきましょう。
参考・出典
さっぽろ子育て情報サイト「札幌市産後ケア事業」(2026年3月更新)
BABY JOB株式会社「産後ケア事業に関するアンケート調査」(2024年2月・全国保護者1,181名対象)
旭川市公式ウェブサイト「産後ケア事業」(2026年4月更新・比較データ参照)
制度の内容・施設情報・料金は変更になることがあります。最新情報は必ず各公式HPでご確認ください。
お問い合わせ先:札幌市子ども未来局子育て支援部子育て支援課母子保健係
〒060-0051 札幌市中央区南1条東1丁目大通バスセンタービル1号館3階 電話:011-211-2785
