赤ちゃんが言葉を話し始めるのはいつから?言葉の発達や話しかけのポイント

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赤ちゃんが、ちょっとした言葉をしゃべるのは、愛らしく微笑みを誘いますね。赤ちゃんがしゃべり始めたときに感動し、その成長に喜ぶママ、パパも多いでしょう。

だからこそ、言葉がなかなか出てこないことは、親にとって気になる問題といえます。では、赤ちゃんはどのようにして言葉を話せるようになるのでしょうか。

この記事では、赤ちゃんが話すまでのステップのほか、言葉を促すポイントや具体的な遊び、親として心がけたいことを解説します。さらに、赤ちゃんの言葉が遅いかもと思ったときにどう対応したら良いのか、その方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

赤ちゃんが言葉を話すまでに4つのステップがある

初めは泣いてばかりだった赤ちゃんは、徐々に声が出るようになり、やがて言葉となって表れてきます。このように、言葉の発達には順番があり、そのスピードは赤ちゃんによってさまざまであることを理解しましょう。赤ちゃんへ話しかける際に、きっと役立ちますよ。

ここでは、言語発達の個人差に触れたあとに、赤ちゃんが言葉を話すまでにみられる4つのステップを解説します。

  • 言葉の発達には個人差がある
  • Step1:クーイング(1~3か月ごろ)
  • Step2:喃語(6~11か月ごろ)
  • Step3:単語(10か月~1歳4か月ごろ)
  • Step4:言葉が増えるのは1歳5か月ころ

言葉の発達には個人差がある

まず、赤ちゃんが言葉を話すまでのステップを理解するうえで大切なのは、言葉の発達に個人差があるということです。

乳幼児健康診断などでも用いられているデンバー式発達スクリーニング検査の結果をもとにした統計によると、10か月では25%、1歳2か月では90%の子どもが意味のある単語を話します。

言語発達の目安

 

月齢

内容

 

出生時

声を出す(泣き声)

クーイング

1~3か月ごろ

声を出して笑う

2~3か月ごろ

甲高い声を出す

3~6か月ごろ

声の方向に振り向く

喃語

6~11か月ごろ

意味なくパパ、ママなどと言う

単語

10~1歳2か月ごろ

パパ、ママなど意味のある言葉を1語言う

1歳~1歳4か月ごろ

パパ、ママなど意味のある言葉を3語言う

2語文

1歳5か月~2歳6か月ごろ

2つの単語を組み合わせる

1歳代:「ママ、きた」

2歳代:「これ、ちょうだい」

※日本版デンバー式発達スクリーニング検査増強版をもとに作成。黒字は20%・赤字は90%の子どもが達成する月齢を示しています。

同じ月齢の赤ちゃんが単語を話し始めても、まだ言葉が出てこない場合も少なくありません。言葉の発達は、赤ちゃんの状態や環境などの個人差があります。なぜ話し始める時期に差があるのかは、大きな遅れで何らかの問題が予想されない限り、まだ分かっていません。

言葉が出ていないけれど、気になるものを指さしたり、その際に振り返って教えてくれたりするなら、単語を話すまでもう一歩です。指さしや振り返りといった、言葉の基礎となるコミュニケーションが身についていると考えられます。

Step1.クーイング(1~3か月ごろ)

生後1か月を過ぎたあたりから、「アー」「ウー」という母音を発声するクーイングが聞かれるようになります。赤ちゃんは、言葉を話すための声道(声帯から口唇までの空洞)が未発達で、発声できる音が限定的なためです。

しかし、赤ちゃんに近寄ると声をあげる、呼びかけに対しても笑顔を向けて笑うといった様子がみられるようになります。誰もいないときに呼ぶように泣いて、ママやパパが来てくれると喜んで、反応がはっきりしてくるでしょう。

Step2.喃語(6~11か月ごろ)

6か月ごろから、「マー」「バブバブ」などの喃語(なんご)が始まります。だんだん大人の声道に近づいてくるので、舌や唇を使った1つの音から始まり、次第に2つ以上の音が連続するようになるのが特徴です。

また、喃語が始まったばかりの頃は、足を何度も繰り返し蹴るバタバタした動きをともないます。その後には、手も動かすようになるので、可愛さが増してくるでしょう。

さらに、物を目で追う、手を伸ばすしぐさに加え、9か月ごろには指さしをして意味を伝えようとします。自分の気持ちを伝える手段が増えて、表現が豊かになったと感じられるでしょう。

Step3.単語(10か月~1歳4か月ごろ)

物には名前があることを少しずつ理解し始め、「ママ」「ブー」という言葉にも具体的な意味を表します。前者であれば、母親、食べ物を意味し、後者は飲み物や車を示す場合がほとんどです。

この時期は、発音のしやすい単語で、2つ以上の音を繰り返すパターンを特徴とします。1歳4か月ごろまでには、3つ程度の単語を話せるでしょう。

また、1つの単語にはいくつかの意味に使われるので注意が必要です。

例えば、「マンマ」の場合をみてみましょう。

  • 「マンマを欲しい」
  • 「マンマがテーブルの上にある」
  • 「(誰かが)マンマを食べている」
  • 「マンマがなくなった」

単語にどのような意味があるのか、状況から推測し、名詞と動詞を使って確認してあげてください。そうすることで、Step4での単語の組み合わせにつながります。

Step4.言葉が増えるのは1歳5か月ころ

1歳5か月ぐらいになると言葉が増えはじめ、2つの単語を組み合わせた、2語文が出始めるのもこの時期です。そのため、言葉を使って表現できる内容は広がります。

目の前の出来事ばかりでなく、時間的に少し前であれば言葉で表せるでしょう。例えば、「パパはどこにいるの?」と尋ねられると「パパ、カイシャ」と応えるなどです。

幼児語と呼ばれる、大人が使う言葉と違う独特のものがあります。

  • 自動車→ブーブー
  • おなか→ポンポン
  • 犬→ワンワン
  • ねこ→ニャンニャン、ニャーニャー

大人が使っている言葉を覚えて使い、名前と意味を結びつけているのです。

それとは別に、発音の間違いも多くなります。

  • りんご→インゴ、ディンゴ
  • テレビ→テビレ
  • エレベーター→エベレーター
  • がんばる→バンガル

正しく発音しているつもりの場合が多く、ラ行やサ行(シ以外)は就学前までの5~6歳頃まで言いにくいといわれています。一時的な間違いなので、根気強く子どもの声に耳を傾けてあげましょう。

実践! 赤ちゃんの言葉を促す話しかけ方のポイント

赤ちゃんの言葉を促すには言葉かけが良いといわれています。言葉かけを頑張っている人のなかに、以下のような悩みをかかえていませんか。

「言葉かけに対して応えてくれない」

「話しかけが足りないのかも」

「話し方や発音に問題があるのかしら」

赤ちゃんへの話し方やタイミングに、それらの悩みが軽くなるヒントがあるかもしれません。

ここでは、赤ちゃんの言葉を促すための話しかけ方のポイントを紹介します。

  1. ゆっくりと分かりやすい言葉をかける
  2. 赤ちゃんが興味を示したものに言葉を添える
  3. 赤ちゃんの気持ちを代弁する
  4. スキンシップをしながら話しかける
  5. 赤ちゃんと目を合わせて話しかける

1.ゆっくりと分かりやすい言葉をかける

赤ちゃんにゆっくりと分かりやすい言葉をかけてあげることが大切です。赤ちゃんにとっては、世話をしてくれる身近な大人の発音を聞いてまねをしながら言葉を覚えていきます。話しかけるときは、まねしやすい言葉やかけ声など、意図的に使ってみましょう。

赤ちゃんに、大人の言葉を使わせようとしていませんか。赤ちゃん言葉(幼児語)を覚えてしまうと、大きくなったとき、正しい言葉遣いができなくなるのではないかと心配するママやパパも少なくありません。

大人の言葉は、赤ちゃんにとってはまねしにくい側面があります。一方で、赤ちゃん言葉は聞き取りやすく、まねをしやすい話し方です。

例えば、片付けの場面を考えてみましょう。

・自動車のおもちゃをケースにしまおうね

上記は「自動車、おもちゃ、ケース、しまおう」と、言葉が4つもあって聞き取りにくく、まねしにくい話し方です。

・ブーブー、ナイナイね

同じ音の繰り返しがあるため、覚えやすく、発音もしやすくなります。

大人言葉に対して、赤ちゃんの聞き取る力が追いついていないと考えてみてください。赤ちゃん言葉や「ゴシゴシ」といった擬態語を使いながら、ゆっくりめのスピードで声をかけましょう。

2.赤ちゃんが興味を示したものに言葉を添える

話しかける内容は、赤ちゃんの興味に合わせた言葉を添えるのがポイントです。言葉を教えなくてはと頑張りがちですが、気負ってしまうと空回りしてしまうこともあります。

何かに目を向けていたり、夢中になって遊んでいたりするときは、別のことを話しかけても赤ちゃんには届きません。赤ちゃんの視線をたどっていけば、何を見て興味を示しているかが分かります。

例えば、「これは何?」と赤ちゃんが興味を示すしぐさには、どのように応えれば理解が深まるのか考えてみましょう。

赤ちゃんが興味を示すしぐさには、以下のようなものがあります。

  • 手を伸ばしている
  • 手に持ってじっと見ている
  • 動きを目で追っている

何だろう、面白そうといった気持ちがわき起こっています。こういった場合に話しかけたいのは、物の名前だけでなく、その物から感じられることを言葉にして伝えましょう。

リンゴであれば、「リンゴ、まるいね」「リンゴ、赤いね」「〇〇ちゃん、リンゴ、好きだね」という感じです。興味の対象と言葉が結びつきやすくなります。

赤ちゃんと同じものを見て楽しむつもりで、言葉を添えましょう。

3.赤ちゃんの気持ちを代弁する

赤ちゃんの気持ちに寄り添って、その気持ちを言葉に置き換えてあげましょう。そうすることで、赤ちゃんの言葉に対する理解を深める鍵になります。

  • ニコニコしていたら「ごきげんだねー」「楽しいねー」
  • 眠くてグズグズしているときには「眠いねー」
  • オムツを替えているとき「スッキリしたねー」
  • 散歩の途中で「わー、いいお天気だねー」「気持ちいいねー」
  • 天候に合わせて「暑いねー」「寒いねー」

語尾を伸ばすことで、言葉の意味や音の変化(強弱)を強調できます。赤ちゃんは音の変化にも興味をもちやすいので、語尾を伸ばして、言葉とその意味を理解するのに役立つでしょう。

また、赤ちゃんが何かおしゃべりしているときは、「なあに?」と応えてあげるのもおすすめです。何かを伝えたい、分かって欲しいという意欲の表れでもあります。その際に、赤ちゃんの様子をよく観察し、気持ちを推測して、言葉をかけてあげましょう。

4.スキンシップをしながら話しかける

赤ちゃんに優しく触れながら、話しかけてあげましょう。指を握ったり、ほっぺを触ったりすると、赤ちゃんが安心します。抱っこやおんぶをしてもらうと、心地よい気分になります。熟睡しているときを除いて、目が覚めていればいつでもスキンシップをしても大丈夫です。

スキンシップは、相手を信頼し、愛情を深めることにつながります。成長していく過程で重要となる愛着を築いていけるからです。愛着とは、ある特定の大人に対して、心のよりどころとなる存在であり、不安な場面でも、その存在があれば一歩を踏み出せます。

  • 知らない人にあいさつする:〇〇ちゃんも、「おはようございます」ね
  • 初めての場所に出かける:おもしろそうだね、楽しそうだね

どのような場面でも、スキンシップしながら、明るく楽しい調子で話しかけてあげましょう。

5.赤ちゃんと目を合わせて話しかける

赤ちゃんへ話しかけるときは、しっかりと目と目を合わせてからおこないましょう。日本の赤ちゃんは話しかけられたとき、相手の目を見ることが研究で明らかになっています。対して、アメリカの赤ちゃんは口を見ることも分かっており、RとL、BとVの発音の違いを口元の動きから覚えているのがその理由です。

ですから、赤ちゃんと言葉は通じなくても、目が合っているとき、気持ちの通じ合いが感じられるでしょう。気持ちが通じ合う人だからこそ、赤ちゃんの伝えたい気持ちが育まれるのです。赤ちゃんに顔を近づけ、目を合わせて、笑顔で話しかけてみてください。

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赤ちゃんの言葉を促す遊びを取り入れよう

赤ちゃんの言葉を話すまでのステップや、話しかけ方のポイントを理解したところで、次は赤ちゃん言葉を促す遊びを取り入れましょう。話しかけ方など「言葉」そのものに焦点をあてがちですが、遊びながら言葉を促すこともできます。

赤ちゃんの言葉を促すために、ぜひ試してほしい方法があります。赤ちゃんへの言葉がけを苦手に感じるママやパパにもできる遊びなので、ぜひ参考にしてください。

  • 赤ちゃんの反応を待ってペースに合わせる
  • ふれあい遊びでからだを使って遊ぶ
  • 童謡を優しく歌いかけてあげる
  • イメージがふくらむように絵本の読み聞かせをしよう

赤ちゃんの反応を待ってペースに合わせる

赤ちゃんがなにか言葉を話しているときは、その反応を待ってあげましょう。赤ちゃんが自分のペースで話すことが、言葉の発達には大切です。何か伝えたい、分かって欲しいことがあるかもしれません。

例えば、赤ちゃんが「アー」と声を出したときには、「アー」とまねてみるのも良い方法です。同じように返してあげることで、赤ちゃんは自分から発信した言葉をキャッチしてくれていると気づきます。赤ちゃんは、同じように声が返ってくることを楽しめるようになるでしょう。

つい、赤ちゃんが声を出すと、くすぐったり頭をなでてあげたりしたくなりますが、これは大人のペースであって、赤ちゃんの言葉に応えたとはいえないのです。同じ言葉のキャッチボールは、とてもシンプルなので、すぐにでも取り入れられるでしょう。

ふれあい遊びでからだを使って遊ぶ

からだを使ったふれあい遊びを楽しむことも、赤ちゃんの言葉を促すことにつながります。

声がかかるとからだに触れられて、赤ちゃんにとって心地よい刺激になる場合、思わず笑い声をあげることもあれば、盛んに声を出すこともあるでしょう。

例えば、「一本橋こちょこちょ」のような手遊びなども良いかもしれませんね。手のひらで遊ぶことが多いですが、ゴロンと寝かせて、からだ全体に触れるのもおすすめです。

一本橋こちょこちょ

①赤ちゃんを仰向けに寝かせる

②一本橋こちょこちょ:頭からお腹に向かってを一本指でなでて、優しくくすぐる

③たたいてつねって:両手で上半身をパンパンと軽く触れて、ほっぺを両手ではさむ

④階段のぼって:人差し指と中指で、足からお腹にかけてのぼっていく

➄こちょこちょこちょ:からだを優しくくすぐる

歌に強弱や緩急をつけると、面白味がわいてグッと楽しくなります。

また、6か月を過ぎてお座りができる赤ちゃんであれば、「たかい、たかい」などダイナミックな遊びも可能です。こわがらない高さに加減し、激しく揺さぶらないよう気をつけましょう。

感覚の過敏な赤ちゃんは様子を見ながら慣れていくように

触られる感覚に過敏な赤ちゃんは、スキンシップを嫌がることがあります。機嫌のよいときに、ふれあい遊びを試しましょう。触れられることに少しずつ慣れさせるのが大切です。

喜ぶと思い込んで、激しく触ってしまうと、不快な感情と体験が結びついてしまいます。やや遠回りに感じるかもしれませんが、楽しめるまでは触る程度や遊ぶ時間を調整してあげてくださいね。

童謡をを優しく歌いかけてあげる

童謡を優しく歌ってあげることも、赤ちゃんの言葉を促すのに役立ちます。童謡は、メロディーやリズムがシンプルで歌詞の分かりやすさが魅力です。

歌詞から動物や虫の名前などに触れることは、言葉を増やす機会になります。「どんぐりころころ」「ありさんとありさんがごっつんこ/おつかいありさん」といった、擬音語も赤ちゃんを惹きつけるでしょう。

スマホから童謡をかけ流したままでも、赤ちゃんの言葉を促せるかというと、決してそうではありません。乳児期の音韻知覚に関する研究によると、赤ちゃんと直接向かい合って声をかけるほうが、音声のみと映像と音声を組み合わせたものより、言語の聞き分けに効果的であったと結論づけています。

赤ちゃんの言葉を増やす機会になるのは、歌いかけてあげるほうがよいといえるでしょう。童謡のかけ流しは、言葉を覚える段階にある赤ちゃんには刺激の強い状態です。童謡を聴きながら歌や踊りを楽しめて、赤ちゃんも喜ぶこともあるので、マイナス面を理解したうえで、上手に利用しましょう。

参照:乳児期の母語音声・音韻知覚の発達過程|麦谷綾子

イメージがふくらむように絵本の読み聞かせをしよう

赤ちゃんのイメージがふくらむように工夫しながら、絵本の読み聞かせをしましょう。言葉を促すには、赤ちゃんが聞き取りやすい擬音語の多い絵本を抑揚をつけて読むようにします。おひざに座らせて、情景に合わせてからだを揺さぶる動きも楽しいでしょう。

そして、赤ちゃんが言葉を発したら、大いにほめてあげることも大切です。赤ちゃんの気持ちに共感すると、好き、楽しいという感情が意欲を生み出します。

赤ちゃんが好む絵本は、できるだけ繰り返し読んであげましょう。好きな絵本を手がかりにして、色や形、大きさ、数などのカテゴリーに触れられるよう、一緒に遊ぶのがおすすめです。

赤ちゃんへの言葉かけで親が心がけたいこと

赤ちゃんと早くおしゃべりがしたい、と待ち遠しく思うママやパパは多いでしょう。赤ちゃんの言語発達を促すには、言葉かけにおいて心がけたいポイントがあります。毎日の言葉かけで意識できれば、言語発達に良い影響をもたらすでしょう。

ここでは、赤ちゃんへの言葉かけで心がけたいことを3つ紹介します。

  • きょうだいやお友達と言葉の発達スピードを比べない
  • 言葉かけは「引き出す」よりも「伝える」を意識する
  • もっと話せるようになって欲しいからと言葉を教え込まない

きょうだいやお友達と言葉の発達スピードを比べない

言葉の発達は個人差があり、本当に一人ひとり違います。発語の時期をきょうだいやお友達と比べるほど、遅れているのではないかと気になるものです。おしゃべりが盛んな赤ちゃんと成長度を比べてしまうと、遅れが目立って混乱するでしょう。

すでに紹介した通り、言語発達には目安があり、単語を話すのは10か月から1歳2か月と、半年ほどの差があります。大人からの言葉の受け取り方が、ゆっくりなタイプかもしれません。赤ちゃんにプレッシャーをかけないよう、肩の力を抜いて、長い目で見守りましょう。

言葉かけは「引き出す」よりも「伝える」を意識する

赤ちゃんから上手く言葉を引き出すために、ひっきりなしに言葉をかけなくてはいけないと思い込んでしまうかもしれません。一方的に話しかけるよりも、からだが動いて楽しい、人と分かり合えるのが嬉しいというような経験から、赤ちゃんが感じている言葉にならない思いを伝えることを意識しましょう。

言葉の発達は、言葉の理解が先で、話すことはその後になります。分かる言葉を増やしていけば、話せる言葉も増えていくのです。はじめは言葉数が少なかったり、発音が聞き取りにくかったりしますが、大人とのやり取りで、赤ちゃんなりの言葉で話すことで成長します。

そのためにも、言葉かけは「引き出す」よりも「伝える」を意識してくださいね。

もっと話せるようになって欲しいからと言葉を教え込まない

話せる言葉が少なく、発音に気になるところがあっても、勉強的に言葉を教え込まないようにしましょう。赤ちゃんの言葉は、まだ発達の途中です。言葉を聞き分ける力や、正しく発音する力が十分ではありません。また、小さな口の中で舌を上手に動かせないので、発音間違いや不明瞭になります。

間違いを指摘して「違うでしょ」と否定するのは、赤ちゃんの話したいという意欲をそぐことになりかねません。間違っていても、まず「そうだね」と共感する言葉を伝えてくださいね。そのあとで、さりげなく正しい発音で示してあげると良いでしょう。

焦らないでOK! 赤ちゃんの言葉が遅いかもと思ったときの対応方法

言葉かけに気をつけながら、赤ちゃんが話し出すのを見守っていても、このままで大丈夫なのかと不安になるかもしれません。言葉の遅れには、どのような背景があるのでしょうか。その背景を理解して、対応を考えていきましょう。

赤ちゃんの言葉が遅いかもと思ったときの対応には、以下の3つがあります。

  • 言葉が出るための準備が整っているかチェックしてみる
  • 接し方を見直して赤ちゃんに合った方法を確かめよう
  • 誰かに相談したいと思ったら行きやすいところを利用してみて

言葉が出るための準備が整っているかチェックしてみる

赤ちゃんの言葉が出てこないと、その遅れの原因をあれこれ考えてしまいますよね。言葉が発達するには、さまざまな準備が必要です。準備が整いにくくなる様々な要因が考えられるものの、3歳くらいまでは特定できることの方が少ないといえます。

そのため、原因探しではなく、今できることを知って、着実に実行することを目指しましょう。

言葉が出るための準備が整っているか、次の項目でチェックしてみましょう。

  • 声を出す:話しかけると声を出す/声を出して笑う
  • 音を聞く:音がする方を向く/音がする方を振り向く
  • 言葉を理解している:ちょうだい、おいでなどの言葉が分かる
  • 大人を頼る:一緒に遊びたがる
  • 大人のまねをする:大人の言葉や身振りをまねようとする

音を聞く項目で、聞こえに問題がある場合は注意が必要です。難聴の場合は、聞こえの改善をする検査や治療に加えて、比較的手段によるコミュニケーションを身につけるために、早めの対応が望まれます。

接し方を見直して赤ちゃんに合った方法を確かめよう

上記の項目をチェックして、だいたい当てはまるようなら、言葉の準備は整ってきています。そうでなければ、今までの接し方を見直して、赤ちゃんに合った方法を確かめましょう。

  • 赤ちゃんがどのようなことで喜ぶのか
  • 興味をもつ様子をみる
  • 楽しめる遊びを繰り返す

外に連れ出して、風や日差しを感じてみるのも良いでしょう。公園での外遊びでからだを動かすのも、言葉の発達の土台づくりとなります。

誰かに相談したいと思ったら行きやすいところを利用してみて

言葉の発達に不安がある場合は、医療機関であれば、小児科や児童精神科医を受診します。医療機関に抵抗を感じるときは、相談機関の利用がおすすめです。

相談先は、主に4つの機関があります。

かかりつけ医

個別相談

保健センター

児童相談所

日頃からかかっている小児科医・内科医

言葉の発達に詳しくなければ、別の相談先を紹介してもらう

健診会場に個別相談が設置されている場合がある

健診結果を踏まえて、今後の対応を相談できる

保健師や相談員が在籍している

子育ての具体的なやり方を相談できる

療育教室を紹介してもらえる場合がある

相談員のほか心理士が在籍している

子育て中心の相談を受け付けている

療育教室を実施しているところがある

赤ちゃんの言葉の悩みを軽減するには、子育ての不安を解消し、育て方のヒントが得られる相談がおすすめです。誰かに相談したいと思ったら、行きやすいところを利用しましょう。

赤ちゃんとのやりとりを楽しみながら言葉を育てよう

この記事では、赤ちゃんが話すまでのステップのほか、言葉を促すポイントや具体的な遊び、親として心がけたいことを解説しました。子育て中のママやパパは、赤ちゃんが話し始めるのが待ち遠しいですよね。ただ、言葉の発達には個人差があるので、心配しすぎず、長い目で見守ってあげましょう。

言葉を促す話しかけ方のポイントを実践すれば、赤ちゃんへの言葉かけや遊びが楽しくなります。言葉かけで心がけたいことを意識して、赤ちゃんとのやりとりを楽しみながら言葉を育てていきましょう。

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