神戸市で保活を進めていると、こんな疑問がわいてきませんか。
「自分の点数って、神戸市では何点になるんだろう」
「その点数で、希望する園に入れる可能性はあるの?」
「どの年齢・どのエリアで申込みが集中しているのか、何を見れば判断できるの?」
神戸市は人口約150万人の政令指定都市で、東灘・灘・中央区など通勤しやすいエリアもあり、保育施設を探す家庭が多い都市です。点数(指数)のしくみは利用調整基準で公開されている一方、神戸市では利用調整(選考)の結果は申込者本人に通知される情報で、園別の最低指数や内定ボーダーといった一覧は確認できませんでした。そのため、点数表だけを見ても「自分が入れそうか」が判断しづらいのが特徴です。
この記事では、神戸市公式の「保育所等施設利用調整基準」「教育・保育施設(2・3号)の申込状況・受入予定」「2・3号認定の申請・利用申込の案内」をPULMOが整理し、点数のしくみと、公式データから入りやすさの傾向をどう読み取るかをまとめました。令和9年(2027年)4月入園を目指してこれから動き始めるご家庭にも、考え方の参考になればうれしいです。
この記事でわかること
- 神戸市の保活の実態と、申込みが集中しやすい傾向
- 選考で使われる点数(基本点数・調整点数)のしくみ
- フルタイム共働き第1子の標準的な位置づけ(200点という目安の意味)
- 育休延長許容や市外居住の大きな減点など、神戸市独自の重要ルール
- 公式の「申込状況・受入予定」から見える区・年齢別の傾向と、希望園の広げ方
- 状況別にどう動くか
データについて:本記事は、神戸市公式の「保育所等施設利用調整基準」「教育・保育施設(2・3号)の申込状況(2026年7月入所希望の方対象・2026年5月15日現在)」「教育・保育給付認定(2・3号認定)の申請・利用申込の案内」をもとにPULMOが整理しています。申込状況や受入予定は毎月変動し、現在の状況は次回の内定を保証するものではありません。配点も見直される可能性があります。最新情報は必ず神戸市公式サイト(2・3号認定の申請・利用申込)でご確認ください。
まず知っておきたい:神戸市の保活の実態
神戸市は兵庫県の県庁所在地で、人口約150万人を擁する政令指定都市です。市内は東灘区・灘区・中央区・兵庫区・北区・長田区・須磨区・垂水区・西区の9行政区で構成されています。JR神戸線・阪急・阪神・市営地下鉄などが東西に通り、三宮を中心に通勤しやすいエリアもある一方、北区・西区など住宅地が広がるエリアもあり、区によって状況に差があります。
神戸市の特徴は、選考ルール(利用調整基準)は市内で統一されている一方、実際の申込状況や受入予定は区・支所や年齢によって差がある点です。各施設にある園の枠数と、その地域に住む0〜5歳児の人数・申込み傾向のバランスが地域ごとに違うためです。「神戸市全体でどうか」よりも、「自分の通勤動線上にある園と区がどうか」を見ることが大切になります。
一般的に、低年齢クラス(特に0〜1歳児)や中心部・駅周辺の園は希望が集まりやすい傾向があります。神戸市の場合、この傾向は後述する公式の「申込状況・受入予定」にも表れています。
神戸市の点数(指数)のしくみ
神戸市の保育園選考では、保護者の利用希望が施設の受入能力を上回り、全員の利用が難しい場合に「利用調整(選考)」が行われ、合計点数の高い世帯の児童から優先順位が設定されます。点数は次の2つで構成されます。
基本点数(父の点数 + 母の点数) + 調整点数(加減点) = 合計点数
基本点数(父母それぞれの合算)
基本点数は、父・母それぞれの保育を必要とする事由を点数化し、合算したものです。父母が複数の事由に該当する場合は、それぞれ点数の高い方の事由を採用します。ひとり親世帯は、当該ひとり親の点数と100点との合算が基本点数になります。就労の場合、勤務日数・時間で次のように決まります(就労時間には休憩時間を含みます)。
| 就労の状況 | 基本点数(1人あたり) |
|---|---|
| 月20日以上かつ週40時間以上(または週5日かつ1日8時間以上) | 100 |
| 月20日以上かつ週30時間以上(または週5日かつ1日6時間以上) | 90 |
| 月16日以上かつ週24時間以上(または週4日かつ1日6時間以上) | 80 |
| 月16日以上かつ週16時間以上(または週4日かつ1日4時間以上) | 70 |
| 上記に該当しないが月64時間以上 | 60 |
このほか、妊娠・出産は60、疾病・障害や親族の介護・看護・災害復旧は状況に応じて60〜100、求職活動は内定の有無や時間に応じて20〜70、就学は60〜80などの区分があります。
フルタイム共働き第1子の標準的な位置づけ(200点の意味)
父母ともに「月20日以上かつ週40時間以上(または週5日かつ1日8時間以上)」のフルタイム勤務であれば、基本点数は100+100=200点になります。これがフルタイム共働き第1子のよくある標準例です。
ここで注意したいのは、「200点」はあくまでフルタイム共働き第1子などの標準的な目安であり、合否ラインではないという点です。神戸市は園別の最低指数を公表していることが確認できないため、「200点あれば入れる」「200点がボーダー」と言い切ることはできません。200点はあくまで「自分の点数が標準より高いか低いか」を確認するための出発点として捉えてください。
調整点数(加点・減点)の主な項目
調整点数は、保育の代替手段・世帯の状況・就労状況・きょうだいの状況などに応じて加減されます。主なものは次のとおりです(適用には条件・書類があります)。
- 認可外保育施設等(KOBEはじめルーム・一時保育などを含む)を週4日以上、有償で利用している:+5
- 地域型保育事業の卒園児である(卒園後の申込み):+10
- きょうだいが利用している施設に転所を申込む:+15/すでにきょうだいが利用中:+8(第一希望なら+15)/きょうだい同時申込み:+5
- ひとり親世帯:+30
- 保育士・保育教諭・幼稚園教諭等が市内施設へ復職(月120時間以上+30/月64〜120時間+20)
- 育児休業の延長も許容できる:△90(減点)
- 市外に居住している(転入予定・市内保育士等の加点適用者を除く):△90(減点)
- 児童を同居の65歳未満の親族に預けることが可能:△3(減点)
無償化により保護者負担が0円で、給食費やおむつ代などの実費のみを負担している場合は、認可外利用の加点(+5)の対象になりません。また、入所時点の就労状況などでの点数が申込時の点数より低くなった場合は、原則として退園となる点にも注意が必要です。
同一点数で並んだときの順位
合計点数が同じ世帯が並んだ場合は、順位表の上位の項目から順に比較して決まります。上位から、(1) 神戸市民であること、(2) 基本点数が高い順、(3) 当該施設の希望順位が高いもの、(4) 3か月分以上の保育料の滞納がないこと、(5) 内定後に利用を辞退していないこと、(6) 小学生以下のきょうだいの人数が多い順、(7) 直近課税年度の市区町村民税額の低い順、(8) 育児休業が当該年度内に終了するもの、(9) 通勤時間が長い順、(10) 希望施設数を多く記入している順、という順番です。
神戸市独自の重要ルール
申請前に確認しておきたい、神戸市ならではのポイントを3つ取り上げます。
1. 育休延長を許容すると△90の大きな減点
神戸市の調整点数には、「希望する保育所等に入所できない際に、育児休業の延長も許容できる」という届出をした場合に、合計点数から90点を引く大きな減点があります。基本点数がフルタイム共働きで200点であることを踏まえると、△90は順位に大きく影響しうる差です。つまり、「今回内定が出なくても育休延長を許容する」という意向を示すと、結果として内定が出にくくなる可能性があります。
今回どうしても入園したいのか、それとも延長も視野に入れるのかで届出の選択が変わってくるため、申込前に世帯でよく確認しておきたいポイントです。
2. 市外居住も△90、同一点数では神戸市民が最優先
市外に居住している場合も、調整点数で△90の減点があります(神戸市内への転入予定で証明を提出した方や、市内保育施設で働く保育士等の加点適用者は除きます)。さらに、合計点数が同じ世帯が並んだ場合は、順位表の最上位が「神戸市民であること」です。市外から神戸市内の園を希望する場合は、転入の証明など申込方法を、希望施設のある区役所・支所の保健福祉課に事前に確認しておきたいところです。
3. 認可外・KOBEはじめルームの利用が加点に、園別最低指数は確認できない
申込事由を理由として、認可外保育施設等(一時保育や「KOBEはじめルーム」などを含む)を週4日以上・有償で利用している場合は、調整点数で+5の加点対象になりえます。育休明けに認可へ入れなかったときの預け先として検討する家庭にとって、知っておきたい加点です。
一方で、神戸市では利用調整(選考)の結果は申込者本人に通知される情報で、園別の最低指数・内定ボーダーや、内定数・不承諾数といった一覧は確認できませんでした。公式が公開しているのは利用調整基準と、施設ごとの申込状況・受入予定です。そのため、「○○園は何点で入れる」という園別ボーダーは存在しないものとして保活を考え、点数表で自分の点数を把握したうえで、次に解説する「申込状況・受入予定」から入りやすさの傾向を読み取っていくのが現実的です。
申込状況・受入予定から見る希望園の広げ方
神戸市は、教育・保育施設(2・3号)の「申込状況」と「受入予定」を施設ごと・年齢ごとに公開しています。受入予定は◎(6人以上)・○(3〜5人)・△(1〜2人)・×(0人)の記号で、申込児童数は第1希望のみを集計した人数です(申込みは第1〜第5希望まで可能)。受入可能な表記であっても、求職活動中の場合は入所できないことがあります。
区・支所別の第1希望申込児童数(2026年7月入所希望・5月15日現在)
下の表は、区・支所ごとの第1希望の申込児童数の合計と、申込状況一覧に掲載されている施設数です。北区は北神区、須磨区は北須磨支所が別に集計されているため、11の単位で示しています。
| 区・支所 | 施設数 | 第1希望 申込児童数(合計) |
|---|---|---|
| 東灘区 | 66 | 212 |
| 灘区 | 58 | 185 |
| 中央区 | 55 | 184 |
| 兵庫区 | 28 | 94 |
| 北区(北神区を除く) | 26 | 150 |
| 北神区 | 25 | 78 |
| 長田区 | 21 | 75 |
| 須磨区(北須磨支所を除く) | 30 | 70 |
| 北須磨支所 | 16 | 93 |
| 垂水区 | 72 | 157 |
| 西区 | 62 | 187 |
| 合計 | 459 | 1,485 |
第1希望の申込は東灘区・西区・灘区・中央区などで多くなっています。年齢別に見ると、第1希望の申込は0歳・1歳の低年齢クラスに集中しやすい傾向があり、申込状況一覧でも、認可こども園では0〜2歳児の受入予定が×(受入予定なし)となっている園も見られます。一方で3〜5歳児や、地域型保育(0〜2歳)には△や○の受入予定が見られる園もあります。
申込児童数は第1希望のみの集計で、第2希望以下は含まれません。受入予定・申込状況は2026年7月入所希望の方を対象とした2026年5月15日現在の状況で、施設の状況により今後変更となる場合があり、入所を保証・否定するものではありません。「区」という大きな単位ではなく、通勤動線上の具体的な園ごとに、受入予定と申込状況を見比べていくことが大切です。各施設の数値は、神戸市公式の保育所等利用ガイドや申請書類のページ(教育・保育施設(2・3号)の申込状況)から確認できます。
データから読み取れる傾向
公式データを総合すると、神戸市では次のような傾向が読み取れます。
- 年齢別:第1希望の申込は0歳・1歳に集中しやすく、認可こども園では0〜2歳の受入予定が×となっている園も見られます。低年齢クラスは競争が厳しくなりやすい傾向です。地域型保育(小規模・家庭的・事業所内)は0〜2歳児が対象で2歳児クラスが卒園となる点にも注意が必要です。
- エリア別:区・支所によって園の数と申込み傾向のバランスが異なります。中心部や駅周辺は希望が集まりやすい傾向がある一方、同じ区内でも園ごとに受入予定の出方は大きく異なります。
- 受入予定は内定を保証しない:受入予定はあくまで現時点の見込みで、◎や○の園でも申込みが集中すれば選考になります。受入可能な表記でも、求職活動中の場合は利用調整上の扱いが異なる場合があります。
希望園を広げるときは、第一希望だけでなく、通園可能な範囲で複数の園・年齢条件を組み合わせて受入予定と申込状況を確認していくことが現実的です。申込みは第1〜第5希望まで記入できるため、受入予定に△や○がある園も含めて、利用したい順に幅広く検討しておくとよいでしょう。
状況別:どう動く?
世帯の状況によって、確認しておきたいポイントや動き方は変わります。下の表は考え方の整理です(点数や順位は利用調整基準・各区役所支所の保健福祉課で必ず確認してください)。
| 状況 | 確認・検討したいこと |
|---|---|
| フルタイム共働き | 基本点数200点(100+100)が出発点。きょうだい加点や減点項目の有無で合計が変わる。希望区の申込状況・受入予定を年齢別に確認する。 |
| 育休明け復職予定 | 復職時期と申込み月を確認。復職を証明する就労証明書を早めに準備する。育休延長許容の届出(△90)を出すかどうかは慎重に判断する。 |
| きょうだいが在園中 | きょうだいが利用している施設なら+8、第一希望なら+15、転所申込なら+15などの加点。きょうだい同時申込み(+5)の条件も確認する。 |
| 認可外・KOBEはじめルームを利用中 | 申込事由を理由に週4日以上・有償で利用していれば+5の対象になりうる。無償・実費のみの場合は対象外。利用条件・費用を確認する。 |
| 時短勤務 | 勤務日数・時間で基本点数が変わる(フルタイムの100点から段階的に下がる)。実際の勤務で何点になるかを基準で確認する。 |
| 求職活動中 | 求職中は基本点数が低め(20点)。仕事が内定すれば勤務条件に応じて点数が上がる。受入可能な表記でも、求職活動中の場合は利用調整上の扱いが異なる場合がある点に注意する。 |
| 市外から転入予定 | 市外居住は△90の減点だが、転入予定で証明を提出すれば神戸市民として扱われる。申込方法・必要書類を希望区の保健福祉課に事前相談する。 |
| 同居家族がいる家庭 | 児童を同居の65歳未満の親族に預けられる場合は△3の減点対象になりうる。世帯の状況を正しく申告できるよう確認する。 |
| 1歳クラスを希望する家庭 | 申込みが集中しやすく、受入予定×の園も見られ厳しくなりやすい。0歳での申込みや地域型保育(0〜2歳)なども含めて選択肢を早めに検討する。 |
保留になったとき(内定が出なかったとき)にやること
利用調整の結果、保留(内定が出なかった状態)となった場合も、次につなげるためにできることがあります。
- 選考結果の通知内容を確認する。保留の場合も、原則として翌月以降の利用調整の対象になります。
- 次回の利用調整に向けて、希望園を見直す。通園可能な範囲で園や年齢条件、施設種別(地域型保育・認定こども園など)を広げて検討する。
- 幼稚園・認定こども園の1号利用+預かり保育、企業主導型保育施設、認可外保育施設、一時保育、「KOBEはじめルーム」などの利用を検討する。認可外等の有償利用は調整点数の加点対象になる場合があります。
- 各区役所・支所の保育サービスコーディネーターに、申込方法や必要書類、ほかの預け先、希望園の見直し方を相談する。
- 翌月以降の申込状況・受入予定を継続的に追う。受入予定は毎月変わります。
よくある質問
Q. フルタイム共働きなら何点になりますか?
父母ともに「月20日以上かつ週40時間以上(または週5日かつ1日8時間以上)」の勤務であれば、基本点数は100+100=200点が出発点です。これに、きょうだい加点や減点項目などで合計点数が変わります。ただし200点は標準的な目安であり、合否ラインではありません。
Q. きょうだいがいると有利ですか?
すでにきょうだいが利用している施設なら+8、その施設を第一希望にすると+15、きょうだいの利用施設に転所を申込む場合は+15、きょうだい同時申込みは+5などの加点があります。適用条件は利用調整基準と各区役所・支所で確認してください。
Q. 受入予定が○や◎の園なら入れますか?
受入予定は現時点の見込みで、入所を保証するものではありません。選考は合計点数の高い世帯から行われるため、◎や○の園でも申込みが集中すれば選考になります。受入可能な表記でも、求職活動中の場合は利用調整上の扱いが異なる場合があります。
Q. 申込状況・受入予定はいつ確認すればよいですか?
神戸市は施設ごとの申込状況・受入予定を公開しており、内容は毎月変わります。申込み前と、保留後の継続確認の両方で、最新の一覧をこまめにチェックするとよいでしょう。0歳児クラスは施設によって受入開始時期が異なる点も確認しておきたいところです。
Q. 保留になった場合、次に何をすればよいですか?
選考結果を確認し、翌月以降も利用調整の対象になることを把握したうえで、希望園の見直し、1号利用+預かり保育や認可外・KOBEはじめルームの検討、保育サービスコーディネーターへの相談、申込状況の継続確認を進めます。詳しくは前の「保留になったとき」をご覧ください。
まとめ
神戸市の保育園選考は、父母の基本点数を合算し、調整点数を加減した合計点数で順位が決まります。フルタイム共働き第1子の標準例は200点(100+100)ですが、これは目安であり合否ラインではありません。育休延長を許容すると△90、市外居住も△90という大きな減点があり、同一点数では神戸市民が最優先される点など、独自ルールも申請前に確認しておきたいところです。
神戸市は園別の最低指数・内定ボーダーや内定数・不承諾数を公表していることが確認できないため、「何点で入れる」を直接知ることはできません。その代わりに、公式の「申込状況・受入予定」から入りやすさの傾向を読み取るのが現実的です。第1希望の申込は0歳・1歳に集中しやすく、認可こども園では低年齢クラスの受入予定が×となっている園も見られる一方、区・園による違いもあります。
大切なのは、第一希望にこだわりすぎず、通園可能な範囲で園・年齢・施設種別を広げ、複数の条件で受入予定と申込状況を見比べることです。最新の数値や配点は毎月・毎年変わるため、申込み前には必ず神戸市公式サイト(2・3号認定の申請・利用申込)と調整点数に影響する書類の案内で確認してください。判断に迷うときは、各区役所・支所の保育サービスコーディネーターに、申込方法や必要書類、希望園の見直し方を相談してみましょう。
