北九州市で保活を進めていると、こんな疑問がわいてきませんか。
「自分の家庭は何点になるの?」
「受入可能児童数が出ているけど、どう読めばいい?」
「育休延長の申出書って、出した方がいいの?」
北九州市の保育所等の選考は、基本点数と調整点数の合計が高い申込者から優先的に内定が出る点数制です。ただし、園別の最低点数や内定ボーダーは公表されていないため、「何点なら入れる」という基準はわかりません。入りやすさを考える材料になるのは、北九州市が毎月公表している受入可能児童数(園別・年齢別の受入見込み人数)です。
この記事では、北九州市公式の令和8年度利用調整基準表と、受入可能児童数の見方をPULMOが整理しました。これから保活を始めるご家庭の参考になればうれしいです。
この記事でわかること
- 北九州市の点数制のしくみ:基本点数(父母合算)+調整点数の考え方
- フルタイム共働きの場合の標準的な点数の目安
- きょうだい児・育休復帰・ひとり親など、調整点数の主な内容
- 育休延長許容の申出書を出すと優先順位が後回しになる重要ルール
- 受入可能児童数の読み方と、希望園を広げるための使い方
- 状況別にどう動けばよいかの整理
データについて:本記事は、北九州市公式の令和8年度利用調整基準表(令和7年11月時点)をもとにPULMOが整理したものです。受入可能児童数は北九州市が毎月公開するPDFを参考資料として扱っており、入所を保証するものではありません。点数や基準は年度ごとに改定される場合があります。園別の最低点数・内定ボーダーは確認できないため、本記事では作成していません。最新情報は必ず北九州市公式サイト(保育所等の利用のごあんない)および受入可能児童数の公開ページでご確認ください。
まず知っておきたい:北九州市の保活の実態
北九州市は福岡県北部に位置する政令指定都市で、門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区の7区で構成されています。製造業・物流・医療など多様な産業が集まり、保育施設を探す家庭も多い都市です。
希望が集まりやすい年齢・エリアの傾向
北九州市は園別の倍率や最低点数を公表していないため、「ここが激戦」と断定できる公式データはありません。一般的な傾向として、0〜2歳の低年齢クラスは希望が集まりやすい傾向があります。育休明けの復職タイミングと重なるためで、北九州市に限った話ではありません。駅周辺や通勤しやすいエリアも希望が集まりやすい傾向があります。実際の入りやすさは、後述する受入可能児童数で確認するのが確実です。
「受入可能児童数があっても入れるとは限らない」が前提
北九州市が公表している受入可能児童数には、次のような注意書きが添えられています。
「各施設の受入可能児童数については、公開日時点での暫定的な人数であり」「保育所等への入所(園)手続きについては、各区保健福祉課(保育所入所担当)にお問い合わせください」(受入可能児童数公開資料より要約)
受入可能児童数は「申込締切日時点の受入見込みを確認するための数字」です。申込みが集中すれば受入可能人数があっても選考が行われ、点数の高い順に内定が決まります。入所を保証するものではありません。
北九州市の点数のしくみ
北九州市の利用調整は、「基本点数」と「調整点数」の合計が高い順に優先順位が決まります。受入可能数を上回る申込みがあった場合に、この点数で順位がつきます。
基本点数:父母それぞれの点数を合算する
基本点数は、父母それぞれの保育を必要とする状況(就労・疾病・障害・介護・求職・就学など)を点数化し、父母それぞれの点数を合算します。就労の場合の主な点数は以下のとおりです。
| 就労状況(1人あたり) | 基本点数 |
|---|---|
| 月の労働時間が120時間以上 | 220 |
| 月の労働時間が120時間未満 | 130 |
| 求職活動(家計の主宰者) | 120 |
| 求職活動(上記以外) | 30 |
就労以外にも、疾病・障害・介護・妊娠出産・就学などの事由ごとに別の点数が設定されています。複数の類型に該当する場合は高い方を採用します。詳細は北九州市公式の利用調整基準表でご確認ください。
フルタイム共働きの場合の標準的な目安
月120時間以上就労のフルタイム共働きの場合、父母それぞれ220点となり、基本点数の合計は220+220=440点が標準的な目安です。ここに次に説明する調整点数が加算・減算されて最終的な点数が決まります。
ただし、この440点はあくまで点数計算の標準例です。同じ点数の申込者が同じ園に集まれば、その中でさらに調整点数や同点時の優先基準で順位がつきます。「440点なら入れる」という合否ライン・内定ボーダーではありません。
調整点数(加点・減点)
調整点数は、家庭の状況に応じて基本点数に加算・減算する点数です。主なものは以下のとおりです。
| 状況 | 調整点数 |
|---|---|
| 乳児専門保育所・地域型保育事業の卒園児(連携施設希望) | 最優先 |
| ひとり親(母子・父子家庭) | +230 |
| 保育士等として保育所等で就労中(月120時間以上) | 父母各+200 |
| 保育士等として保育所等で就労中(月120時間未満) | 父母各+100 |
| 育休復帰・退園した園または同一園を希望する場合 | +170 |
| 育休復帰・上記以外(退園した園以外を希望) | +140 |
| きょうだい児と同一の保育所等を希望する場合 | +170 |
| きょうだい児が異なる園のためいずれかに転園させる場合 | +170 |
| 多子世帯(小学6年生以下の児童が3人以上) | +10 |
| 当該児童に障害がある場合 | +5 |
「育休復帰」と「きょうだい児」の調整点数は併用不可です。どちらか一方のみ適用されます。加点・減点の全項目は公式の利用調整基準表でご確認ください。
同点の場合の優先基準
基本点数+調整点数が同点になった場合は、次の順で優先順位が決まります。
- 現在保育所等を利用していない方(転園希望者より優先)
- 希望する施設での希望順位が高い方
- 利用開始希望日からの待機期間が長い方
- ひとり親を優先し、次に基本点数(父母合計)が高い方
- 父母のうち低い方の基本点数が高い方
第5段階では父母のうち低い方の基本点数が参照される点に注目です。一方がフルタイムでも、もう一方の点数が低ければここで差がつく可能性があります。
北九州市独自の重要ルール
① 育休延長許容の申出書:提出すると優先順位が後回しになる
北九州市には、育児休業を取得していて「保育所等に入所できない場合には育休延長を許容できる」という場合に提出する申出書の制度があります。この申出書を提出すると、利用調整における点数に関わらず、他のすべての申込者よりも後回しにして選考が行われます。
ただし、希望園の定員に空きがある場合は申出書を提出していても入所内定となります。
申出書を出すかどうかは、次のような考え方で整理するとよいでしょう。
- 今回どうしても入園したい場合 → 申出書を提出しない。通常の点数で選考を受ける
- 入れなければ育休延長も視野に入れられる場合 → 申出書の提出が必要かどうか、勤務先やハローワークで必要書類とあわせて確認してください
どちらを選ぶかで保活の組み立てが変わります。申込前に世帯でよく話し合っておきたいポイントです。なお、育休延長や給付金の延長手続きについては勤務先やハローワークへの確認が必要であり、市は関与しません。
② ひとり親の調整点数は+230点
ひとり親(母子・父子家庭)の調整点数は+230点と大きな加点が設定されています。フルタイム就労のひとり親であれば基本点数220点+調整点数230点の合計450点が目安となります(他の加点・減点は別途確認)。配慮が必要な世帯状況については、基準表で該当項目を確認し、必要書類とあわせて区役所保健福祉課に相談しておくとよいでしょう。
③ 卒園児は「最優先」として扱われる
乳児専門保育所・地域型保育事業(事業所内保育の従業員枠を除く)の卒園児が、原則として連携施設の利用を希望する場合は最優先として扱われます。0〜2歳のうちに地域型保育なども含めて検討する材料になります。
受入可能児童数(空き状況)から見る希望園の広げ方
北九州市では園別の最低点数や内定ボーダーが公表されていないため、入りやすさを考える材料は、毎月公表される受入可能児童数になります。これは、次回の利用調整において園別・年齢別に「実際に入所できる見込みの人数」を示したものです。希望園を広げるための出発点として活用できます。
受入可能児童数の読み方
| 項目 | 見方 |
|---|---|
| 受入可能児童数(人) | 公開日時点の暫定的な受入見込み。入所を保証する数字ではない |
| 年齢の表記 | 令和8年度の学齢で記載。0歳児〜5歳児のクラス別に確認できる |
| 公開期間 | 毎月、申込締切に合わせた期間限定公開。公開期間後は変動する |
| 受入可能数が0の園 | 申込みは可能。締切までに空きが生じた場合も選考の対象になる |
受入可能児童数が表示されていても、その後に申込みが集中すれば選考が行われます。点数の高い順に内定が出るため、受入可能人数は「申し込む価値があるかの目安」として使うのが現実的です。
区・年齢・施設種別で見比べる
北九州市の受入可能児童数リストには、保育所・認定こども園のほか、小規模保育・家庭的保育・事業所内保育(地域枠)も含まれています。候補を広げるときの参考にしてください。
- 保育所(公立・私立)
- 認定こども園(幼保連携型・保育所型・幼稚園型・地方裁量型)
- 小規模保育事業所
- 家庭的保育
- 事業所内保育事業所(地域枠)
0〜2歳を希望する場合は、小規模保育や家庭的保育まで含めて受入可能人数を確認すると、選択肢が広がることがあります。3歳以降の連携施設への移行も視野に入れて検討するとよいでしょう。
区・年齢で見比べて候補を広げる
同じ北九州市でも、区や年齢クラスによって受入見込みの出方は異なります。お住まいや通勤の都合で候補になり得る区を複数決め、年齢クラスごとに受入可能人数を並べて見比べると、現実的な選択肢が見えてきます。第1〜第3希望だけでなく、通園可能な範囲の園を一通りリストで確認しておくと、選考の対象が広がり、内定の可能性に幅を持たせられます。
データから読み取れる傾向
年齢別の傾向
一般的に、0〜2歳の低年齢クラスは希望が集まりやすい傾向があります。受入可能人数が小さく表示される園も出やすく、同じ点数の申込者が集まれば選考になります。3歳以上は低年齢クラスと比べて選択肢を見つけやすい場合があります。ただし区・園によって状況は異なるため、必ずリストで確認してください。
エリア別の傾向
駅周辺や通勤しやすいエリアは希望が集まりやすい傾向があります。住宅地や郊外まで候補を広げると、受入見込みのある園が見つかりやすくなることがあります。通園のしやすさと受入状況のバランスで、候補エリアを少し広げて考えるのがおすすめです。
受入可能人数があっても内定は保証されない
くり返しになりますが、受入可能人数が表示されていても、申込みが集中すれば点数の高い順に選考が行われます。受入可能人数は入所の確約ではなく、「申し込む価値があるかの目安」です。希望園を1〜2園に絞り込みすぎず、通える範囲で複数の選択肢を確保しておくことが大切です。
状況別:どう動く?
| 状況 | 動き方のポイント |
|---|---|
| フルタイム共働き | 基本点数は220+220=440点が標準。点数だけに頼らず、受入可能児童数で候補園を広げる |
| 育休明け復職予定 | 復職は調整点数の加点対象(+140〜170点)。育休延長の申出書を出すかどうかを事前に世帯で話し合う |
| きょうだいが在園中 | 同一園希望は調整点数+170点。「育休復帰」との併用不可なので、どちらが該当するか確認 |
| 認可外を利用中 | 認可の受入可能児童数と並行して、費用・距離・利用条件を比較する |
| 時短勤務 | 月120時間未満になる場合は基本点数が130点。自分の就労時間が何時間にあたるかを確認 |
| 求職活動中 | 家計の主宰者は120点、それ以外は30点。就労が決まり次第、速やかに状況変更を届け出る |
| 市外から転入予定 | 転入先の区の保健福祉課に、申込方法・必要書類・転入時期の扱いを早めに確認 |
| 希望園が少ない家庭 | 施設種別(小規模・家庭的保育など)やエリアを広げ、受入可能児童数リストで一通り確認して候補を増やす |
| 1歳クラスを希望 | 希望が集まりやすい年齢。小規模保育も含め、複数区の受入可能人数を見比べる |
落ちたとき(入所保留)にやること
- 入所保留通知書の内容を確認する
- 次回の利用調整に向けて、希望園を種別・エリアの両面で見直す
- 小規模保育・家庭的保育・認可外保育施設も並行して検討する
- 区役所保健福祉課に、申込方法・必要書類・希望園の見直し方を相談する
- 翌月の受入可能児童数公開を確認し、候補を更新する
北九州市では、1次利用調整で利用先が決定しなかった場合は、自動的に2次利用調整の対象になります。希望園の追加・変更・取下げには締切があるため、見直す場合は早めに動くことが大切です。また、育休延長を希望する場合はハローワークへの入所保留通知書の提出が必要になるため、通知書は大切に保管してください。
よくある質問
Q. フルタイム共働きなら何点になりますか?
月120時間以上就労の場合、父母それぞれ220点となり、基本点数の合計は440点が標準的な目安です。ただし、これは点数計算の例であり、合否ライン・内定ボーダーではありません。同じ点数の申込者が集まれば、調整点数や同点時の優先基準で順位がつきます。
Q. きょうだいがいると有利ですか?
きょうだい児と同一の保育所等を希望する場合、調整点数で+170点の加点があります。同じ点数帯の中での順位で有利に働く可能性がありますが、「育休復帰」との調整点数は併用できないため、どちらが該当するかを確認してください。
Q. 受入可能児童数がある園なら入れますか?
入れるとは限りません。受入可能児童数は公開日時点の暫定的な受入見込みで、申込みが集中すれば選考が行われます。逆に、受入可能数が0の園でも、締切までに空きが生じた場合は選考の対象になります。
Q. 受入可能児童数はいつ確認すればよいですか?
毎月、申込締切に合わせた期間限定で公開されます。北九州市公式LINEアカウントに登録すると公開日にお知らせが届きます。希望の月の前月の公開タイミングを逃さないよう、早めに確認するのがおすすめです。
Q. 育休延長の申出書は出した方がいいですか?
申出書を提出すると、点数に関わらず他の申込者よりも後回しで選考されます。今回どうしても入園したい場合は提出しないのが基本です。入れなければ育休延長も視野に入れられる場合は、申出書の提出が必要かどうか、勤務先やハローワークで必要書類とあわせて確認してください。世帯の状況に合わせて判断してください。
Q. 落ちた場合、次に何をすればよいですか?
入所保留通知書を確認し、希望園を種別・エリアの両面で見直しましょう。1次で決まらなかった場合は自動的に2次の対象になります。区役所保健福祉課に申込方法や希望園の見直し方を相談し、翌月の受入可能児童数公開を確認して候補を更新することをおすすめします。
まとめ
北九州市の保育所等の選考は、基本点数(父母合算)と調整点数の合計が高い順に優先順位が決まる点数制です。フルタイム共働きの場合の標準的な基本点数は220+220=440点ですが、これは点数計算の目安であり、合否ラインや内定ボーダーではありません。
育休延長許容の申出書を提出すると優先順位が後回しになる点、きょうだい児の加点(+170点)と育休復帰の加点は併用できない点は、申込前に特に確認しておきたい独自ルールです。
園別の最低点数や内定ボーダーは公表されていないため、入りやすさを考える材料は、毎月公開される受入可能児童数になります。受入可能人数は入所の保証ではなく、申込みが集中すれば選考が行われます。区・年齢・施設種別を広げて受入可能児童数を見比べ、希望園に幅を持たせることが、北九州市の保活を前に進める鍵になります。
最新の受入可能児童数や利用調整基準表は、必ず北九州市公式サイト(受入可能児童数の公開)および保育所等の利用のごあんないでご確認ください。困ったときは、入園を希望する区の保健福祉課に申込方法・必要書類・希望園の見直し方を相談してみてください。
