世田谷区の産後ケア完全ガイド2026|施設一覧・料金・申請方法まで

image

日本で初めて産後ケアセンターが作られたのは、世田谷区だということをご存知でしょうか。2008年の開設から17年以上、産後のママたちを支えてきた実績ある区です。それほど産後ケアに力を入れている区でも、利用方法がわからず踏み出せないママが多いのが現実で、全国調査では産後ケアを案内された方のうち実際に利用したのは33.9%にとどまり、利用しなかった最大の理由は「利用の仕方がよくわからなかった」でした(BABY JOB株式会社・2024年、全国保護者1,181名対象)。

宿泊のショートステイから日帰りのデイケア、自宅への訪問(アウトリーチ)まで3タイプが整い、令和8年3月からは成城マタニティクリニックも新たに宿泊型に加わりました。クーポン制度を使えば、課税世帯でも1泊2,000円から利用できます。プルモ編集部で調べてまとめました。

この記事のポイント

  • 世田谷区の産後ケアは「ショートステイ(宿泊)」「デイケア(日帰り)」「アウトリーチ(訪問)」の3タイプ
  • 施設は産後ケアセンター・ママズルーム・至誠会第二病院・久我山病院・成城マタニティクリニックの5か所
  • クーポン券(産後ケアセンター・ママズルーム・至誠会第二病院で通算5日使用可)でショートステイは1日2,000円まで下がる
  • 非課税・均等割のみ課税世帯は利用料が免除
  • 申請は妊娠28週以降、地域の子ども家庭支援センター窓口(またはLINE)

世田谷区の産後ケア、まず全体像を知っておこう

世田谷区の産後ケアは「ショートステイ(宿泊型)」「デイケア(日帰り型)」「アウトリーチ(訪問型)」の3タイプ。1回の登録申請でどれでも利用できます。

制度名 どんなもの? 利用上限 課税世帯の料金(通常) クーポン使用時
ショートステイ(宿泊型) 施設に宿泊して母子ケア・授乳指導・休養を受ける 最大7日(分割可) 4,500円/日(多胎2人目以降+500円) 2,000円/日(多胎加算0円)
デイケア(日帰り型) 施設に日帰りで通い、乳房ケアや育児相談を受ける 別途確認(施設によって異なる) 3,000円/日(多胎2人目以降+250円) 500円/日(多胎加算0円)
アウトリーチ(訪問型) 助産師が自宅を訪問して授乳・育児相談を行う 別途確認 2,000円/回 0円/回(クーポン使用で無料)
申請窓口はお住まいの地域の子ども家庭支援センターです(世田谷・北沢・玉川・砧・烏山の各総合支所子ども家庭支援センター)。産後ケア事業クーポン券は産後ケアセンター・ママズルーム・至誠会第二病院での利用時に使え、通算5日分まで料金を減額できます。非課税世帯・均等割のみ課税世帯は利用料が免除されます。

①ショートステイ(宿泊型)|5施設の料金・予約方法一覧

世田谷区の宿泊型産後ケアは、2008年に全国初の産後ケアセンターを深沢に開設した先駆けの区です。令和8年3月からは成城エリアに成城マタニティクリニックが新たに加わり、5施設から選べるようになりました。最大7日間まで利用でき、分割利用も可能です。

基本情報

項目 内容
対象 母子ともに世田谷区に住所がある産後4か月未満のお母さんと赤ちゃん。育児不安・体調不安があり、家族等から十分な支援を受けられない方(祖父母が近くにいても事情により支援を受けられない場合も対象)
ケア内容 母体ケア・乳房ケア、赤ちゃんの健康状態確認・体重チェック、授乳指導・育児相談、食事の提供(1日3食)
利用上限 最大7日(分割利用可)
クーポン制度 産後ケアセンター・ママズルーム・至誠会第二病院で通算5日まで使用可。クーポン使用で1日2,000円(通常4,500円)に
非課税・均等割のみ課税世帯 利用料免除
申請受付期間 妊娠28週以降(産後の申請も可)
申請窓口 お住まいの地域の子ども家庭支援センター(窓口またはLINE)
利用申込(出産後) 利用希望日の2週間前から前日午前10時まで子ども家庭支援センターへ申込(LINEまたは電話)
キャンセル 前日午前10時まで子ども家庭支援センターへ連絡(当日体調不良の場合は当日10時まで)

施設一覧

施設名 住所 対象月齢 主な特徴 クーポン使用
世田谷区立産後ケアセンター 世田谷区深沢8-8-2 産後4か月未満 助産師24時間常在。公認心理師・臨床心理士によるカウンセリングあり。きょうだい利用可 可(通算5日まで)
ママズルーム(いなみ小児科内) 世田谷区奥沢7-42-3 産後4か月未満 小児科併設。ショートステイ・デイケア両対応 可(通算5日まで)
至誠会第二病院 世田谷区上祖師谷3-8-1 産後4か月未満 クレジットカード払い可。きょうだい利用可。初日チェックインは10時〜 可(通算5日まで)
久我山病院 世田谷区北烏山8-4-1 産後3か月未満 クレジットカード払い可 不可
成城マタニティクリニック(令和8年3月16日〜) 世田谷区成城1-1-2 産後3か月未満(寝返りをする児は不可) デイケア・多胎・きょうだい利用は不可。VISA・MasterCard(3,000円以上)は利用可 不可
産後ケアセンター・ママズルーム・至誠会第二病院については初回利用時にクーポン券の発行手続きが行われます。久我山病院・成城マタニティクリニックはクーポン対象外です。利用料は施設で現金(または一部クレジットカード)でお支払いください。産後ケアセンター・ママズルームは現金のみです。成城マタニティクリニックはデイケア・多胎・きょうだい利用には対応していません。至誠会第二病院・久我山病院・成城マタニティクリニックは日曜・祝日など会計できない日があります。退所日の曜日を事前に確認してください。

②デイケア(日帰り型)|日帰りで使える

デイケアは施設に日帰りで通い、乳房ケアや授乳指導、育児相談を受けられる制度です。料金は3,000円/日ですが、クーポン使用で500円/日まで下がります。産後ケアセンター・ママズルーム・至誠会第二病院で利用でき、登録申請後にデイケアの利用申込も子ども家庭支援センターを通じて行います。

デイケアの利用上限回数は施設ごとに異なります。詳細は各施設の案内ページまたは世田谷区公式HPでご確認ください。

③アウトリーチ(訪問型)|助産師が自宅に来てくれる

アウトリーチは産後のお母さんの自宅に助産師が訪問して、授乳や育児の相談に応じる制度です。クーポン使用で自己負担が0円になるのが大きなメリット。デイケアと合わせて申込は子ども家庭支援センターへ。利用希望日の1週間前から前日午前10時まで申込が必要です。

世田谷区と近隣区を比べてみると

産後ケアセンターを持つ世田谷区の特徴を、近隣と比較してみました。

自治体 宿泊の上限日数 課税世帯の負担(1泊2日) 非課税世帯
世田谷区 最大7日(分割可) 9,000円(クーポン使用で4,000円) 免除(均等割のみ課税も含む)
目黒区 最大7日(6泊7日) 3,500円〜7,500円(施設による・5泊まで減免後) 免除
渋谷区 最大5日 7,000円(1泊2日)、延長1日ごとに3,500円加算 減免制度あり
狛江市 デイと合わせて最大7日(多胎は14日) 7,000円(1泊2日・食事込み) 無料

世田谷区は日本初の産後ケアセンターを擁し、助産師が24時間常在している充実した体制が特徴です。クーポン使用で1日2,000円と手頃になりますが、クーポン対象外の久我山病院・成城マタニティクリニックでは通常の4,500円/日が適用されます。目黒区は令和8年4月から9施設に拡充し、NTT東日本関東病院(1泊2日3,500円)など低価格帯の施設が加わりました。詳細は各区の公式HPでご確認ください。

上記は宿泊型のみの比較です。デイケア・訪問型の制度は区ごとに異なります。詳細は各区の公式HPでご確認ください。

申請の流れをステップで確認しよう

1. 利用登録申請をする(妊娠28週以降〜)

お住まいの地域を担当する子ども家庭支援センターの窓口で申請します。LINEでの申請にも対応しています。非課税世帯の方は課税状況を証明するものが必要です。

2. 利用承認通知書・産後ケア事業クーポン券が届く

申請が承認されると、利用承認通知書と産後ケア事業クーポン券(産後ケアセンター・ママズルーム・至誠会第二病院用)が送付されます。

3. 利用申込をする(出産後・利用希望日の2週間前〜前日10時まで)

ショートステイ・デイケアは子ども家庭支援センターへLINEまたは電話で申込。アウトリーチは1週間前から前日10時まで。区が施設との日程を調整し、結果を連絡します。

4. 利用当日にクーポン券と母子健康手帳を持参する

産後ケア事業クーポン券と母子健康手帳を持参し、施設で利用料を支払います。クーポン使用時はクーポン券を必ず提出してください。

使う前に知っておきたいこと

産前に申請を済ませておくのが鉄則

世田谷区の産後ケアセンターは人気施設で予約が取りにくいこともあります。妊娠28週を過ぎたら早めに子ども家庭支援センターへ足を運んで登録申請を済ませておきましょう。申請からクーポン券が届くまでに時間がかかることもあります。

クーポン券は絶対なくさない

産後ケア事業クーポン券は産後ケアセンター・ママズルーム・至誠会第二病院での利用時に1日1枚使えます(通算5日まで)。忘れたり紛失したりすると通常料金が請求されますので、届いたら大切に保管してください。初回利用時にクーポン発行手続きを行う施設もあります。

施設によって使える条件が違う

成城マタニティクリニックは令和8年3月開始の新しい施設で、デイケア・多胎・きょうだい利用には対応していません。久我山病院は産後3か月未満と対象が短め。施設ごとの詳細は区の公式HPでご確認ください。また、感染症症状がある場合や予防接種直後は利用できません。

キャンセルは期限を守って

ショートステイ・デイケアのキャンセルは前日午前10時まで子ども家庭支援センターへ連絡してください(土日・祝日の場合は直接施設へ)。アウトリーチは当日急な体調不良の場合も当日10時までに連絡が必要です。

3タイプを組み合わせるのがいちばん賢い使い方

ショートステイ・デイケア・アウトリーチは1回の申請で全て使えます。産後すぐはショートステイでしっかり回復し、退所後はデイケアで授乳を調整、自宅に戻ってからアウトリーチで相談——というように段階的に使うのが効果的です。クーポン5日分をうまく使えば、ショートステイとアウトリーチ(0円)を組み合わせて費用を抑えることもできますよ。

参考・出典

世田谷区 産後ケア事業(世田谷区公式ウェブサイト)
https://www.city.setagaya.lg.jp/03648/1213.html

世田谷区立産後ケアセンター(産後ケアセンター公式ウェブサイト)
https://sango-midwife.jp/

成城マタニティクリニック産後ケア施設情報(世田谷区公式ウェブサイト)
https://www.city.setagaya.lg.jp/03648/30469.html

世田谷区 産後ケア事業(アウトリーチ(訪問型))(世田谷区公式ウェブサイト)
https://www.city.setagaya.lg.jp/03648/1207.html

目黒区 産後ケア事業(宿泊型)(目黒区公式ウェブサイト)
https://www.city.meguro.tokyo.jp/chiikihoken/kosodatekyouiku/ninshin/syukuhaku81.html

渋谷区 産後ケア事業(渋谷区公式ウェブサイト)
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/ninshin/ninshin-sodan/sango_care.html

狛江市 産後ケア事業(こまえ子育てねっと)
https://komae-kosodate.net/article_docs/1727.html

産後ケア事業に関する実態調査(BABY JOB株式会社・2024年・全国保護者1,181名対象)

PULMO編集部

ママ向けオンラインコミュニティ「PULMO」編集部です。子育てに役立つ情報を、お届けします。

関連記事