大田区の産後ケア完全ガイド2026|補助金・施設一覧・申請方法まで

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「産後ケア、気になって調べてみたけど、何から始めればいいのかよくわからない」——そんな声は多いですよね。全国の調査では、産後に悩みやトラブルを経験したママは93.6%にのぼるにもかかわらず、産後ケア事業を実際に利用したのは案内された方のうち33.9%にとどまり、利用しなかった最大の理由は「利用の仕方がよくわからなかった」でした(BABY JOB株式会社・2024年、全国保護者1,181名対象)。

大田区の産後ケアはほかの区と少し違っていて、事前の申請手続きが不要な「利用券方式」を採用しています。妊婦面接のときに受け取る利用券冊子を持って施設に行けばすぐに使えるのが特徴です。また宿泊型・日帰り型・訪問型・外来型・グループケア型と選択肢が豊富で、羽田空港にもほど近い蒲田・大森エリアを中心に川崎市内や品川区の施設も使えます。プルモ編集部で大田区の産後ケア制度を一から調べてまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事のポイント

  • 事前申請不要の「利用券方式」。妊婦面接で受け取る利用券冊子に4種類すべての利用券が入っている
  • 宿泊型は最大5泊6日まで、課税世帯は1日2,500円と23区内でも最低水準の自己負担額
  • 訪問型・外来型は産後1年未満まで3回、グループケア型は産後5か月未満まで3回・無料で利用できる
  • 宿泊型・日帰り型・訪問型・外来型の申請窓口はすべて健康づくり課(電話:03-5744-1661)で共通
  • 子の2歳まで使える「ぴよぴよサポート(家事・育児援助)」も別制度で用意されている

大田区の産後ケア、まず全体像を知っておこう

大田区の産後ケアは4種類あります。最大の特徴は「利用券方式」で、妊婦面接さえ受ければ産後に書類を改めて準備しなくてもそのまま施設を利用できる点です。利用券冊子には全種類の利用券が入っているので、使いたい種類を選んで施設に直接連絡するだけで動けますよ。

制度 どんなもの? 利用上限 申請窓口
訪問型・外来型 助産師が自宅を訪問、または施設に出向いて授乳・乳房ケア・育児相談を受ける(約1時間) 3回まで(産後1年未満) 健康づくり課(利用券方式)
日帰り型 施設に日帰りで通い、休息・授乳指導・乳房ケア・育児相談・食事の提供を受ける 1回まで(産後5か月未満) 健康づくり課(利用券方式)
宿泊型 施設に宿泊して専門職のケアを受ける(食事付き)。妊娠28週から予約可 最大5泊6日(産後5か月未満) 健康づくり課(利用券方式)
グループケア型 大田区助産師会が区内3会場で実施。講話・グループワーク・個別相談(無料) 3回まで(産後5か月未満) 健康づくり課(利用券方式)
4種類すべて申請窓口は健康づくり課(電話:03-5744-1661)ですが、利用券方式のため産後に改めて申請書類を提出する必要はありません。妊婦面接で利用券冊子を受け取ることが前提なので、妊娠中に必ず面接を受けておきましょう。

①宿泊型産後ケア|13施設の料金・予約方法一覧

大田区の宿泊型産後ケアは、区内外あわせて13施設で利用できます。大田区内の大森赤十字病院・前村医院のほか、隣接する川崎市の3施設(とわ助産院・森重助産院・さくらバース)、品川区の2施設(東京品川病院バースセンター・NTT東日本関東病院)も対象です。1日2,500円という自己負担額は23区内でも低水準で、愛育産後ケア子育てステーション以外の施設ではほぼ統一されているのが大田区の制度の特徴です。

基本情報

項目 内容
対象 利用日現在、大田区に住民登録しているお母さんと赤ちゃん(産後5か月未満)
ケア内容 母体の健康チェック・乳房ケア・赤ちゃんの体重チェック・育児相談・授乳指導・休息・食事の提供
利用日数 最大5泊6日まで(分割利用可。利用券は1日1枚、1泊2日は2枚必要)
費用(課税世帯) 1日2,500円(施設ごとに変動なし。ただし愛育産後ケア子育てステーションのみ2025年4月以降値上げ)
費用(非課税世帯) 減免あり(詳細は健康づくり課に確認)
費用(生活保護世帯) 受給者証提出で全額免除
予約可能な時期 妊娠28週(産前)から予約可。産後から予約も可
申請方法 事前申請不要。妊婦面接で受け取った利用券冊子を使用
お問い合わせ 健康づくり課 03-5744-1661
キャンセル期限 利用前々日の17時まで(それ以降は速やかに連絡を)

施設一覧・対象・予約方法

出産した施設と別の場所でも使える施設が多いですが、一部の病院・クリニックは同施設出産者のみ対象です。愛育産後ケア子育てステーションは大田区では事前に「登録番号」の入力が求められますが、大田区は登録番号を発行していないため「大田区」と入力すればOKです。予約前に確認しておきましょう。

施設名 所在地 対象 予約先・電話番号
大森赤十字病院 大田区中央(大森) 出産病院不問・産後4か月未満 03-3775-3111(平日9〜17時)産婦人科病棟または1階入院受付7番窓口
前村医院 大田区大森中 出産病院不問 03-3761-3955
大鳥居医院 大田区西糀谷 同施設で出産した方のみ 03-3741-0118(WEB予約時「大田区承認番号」欄は空欄で)
瀬尾医院 大田区池上 同施設で出産した方のみ 03-3753-7741
東邦大学医療センター大森病院 大田区大森西 同施設で出産した方のみ 03-3762-4151
東京都立荏原病院 大田区東雪谷 同施設で出産した方のみ 03-5734-5489
牧田総合病院 大田区西蒲田 同施設で出産した方のみ 03-6428-7500
とわ助産院 横浜市鶴見区 出産病院不問 045-834-7556
森重助産院 川崎市川崎区 出産病院不問 044-344-0551
さくらバース 川崎市中原区 出産病院不問 044-739-3158
東京品川病院バースセンター 品川区東大井 出産病院不問 03-3764-0511
NTT東日本関東病院 品川区東五反田 出産病院不問 03-3448-6632
愛育産後ケア子育てステーション 港区南麻布 出産病院不問(出産後のみ予約可) 03-5860-2381(HP予約推奨)※2025年4月以降料金変更あり(1泊2日15,000円等)。予約前に公式HP確認を
大鳥居医院・瀬尾医院・東邦大学医療センター大森病院・東京都立荏原病院・牧田総合病院は同施設で出産した方のみ利用可能です。愛育産後ケア子育てステーションは2025年4月1日以降、利用者負担金が大幅に変更(1泊2日5,000円→15,000円等)となっています。予約前に公式ページで必ず最新料金を確認してみてください。お母さんの健診当日・赤ちゃんの予防接種当日は利用できません。

②日帰り型産後ケア|施設一覧

日帰り型は産後5か月未満まで1回利用できます。施設で助産師から授乳指導・乳房ケア・育児相談を受けながら、食事をとってゆっくり休めるのが特徴です。利用回数が1回しかないので、「どのタイミングで使うか」を産前から考えておくと後悔が少ないですよ。

費用と注意点

項目 内容
課税世帯の自己負担 1回1,500円(食事付き)
非課税・生活保護世帯 生活保護は受給者証提出で免除。非課税は減免あり(健康づくり課に確認)
利用回数 1回まで(産後5か月未満)
キャンセル期限 利用前日の15時まで

日帰り型が使える施設

施設名 所在地 連絡先
とわ助産院 横浜市鶴見区 045-834-7556
森重助産院 川崎市川崎区 044-344-0551
さくらバース 川崎市中原区 044-739-3158
くがはらウィメンズクリニック 大田区久が原 03-3751-1111
助産院とわのいえ 大田区南久が原 HP予約フォームより
マミサポ 大田区中央 HP予約フォームより(きょうだい同伴可・事前要確認)
東京品川病院附属 日帰り産後ケア蒲田 大田区蒲田本町 HP予約フォームより
マミサポのみ、赤ちゃんのきょうだいを連れての利用が可能です(事前に施設へ確認が必要)。他の施設ではきょうだいの利用はできません。

③訪問型・外来型産後ケア|自宅で、または近くの施設で

訪問型は助産師が自宅を訪問して乳房ケア・授乳指導・育児相談を行います。外来型は助産師の施設に出向くタイプです。どちらも産後1年未満まで3回使えるので、宿泊型・日帰り型が終わった後も継続的に利用できます。体力的に外出が難しい退院直後は訪問型、少し落ち着いてきたら外来型と使い分けるのもいいですよ。

費用と利用方法

項目 内容
課税世帯の自己負担 1回500円
非課税・生活保護世帯 生活保護は受給者証提出で免除。非課税は減免あり
利用回数 3回まで(産後1年未満)
利用時間帯 原則9〜17時。土日祝・年末年始は利用不可の場合あり
キャンセル期限 利用前日の15時まで
委託事業者の確認方法 訪問型・外来型 委託事業者一覧(大田区HP)

④グループケア型産後ケア|無料で参加できる

大田区助産師会が区内3会場で実施する集団ケアです。利用者負担金は無料で、産後5か月未満のママが参加できます。助産師による講話・グループワーク・個別相談のほか、参加者同士の交流もできます。「ちょっと相談したいけど施設に行くほどでもないかな」というときに気軽に使えますよ。

会場と予約方法

会場 住所 予約
キッズな大森 大田区大森北4-16-5 大田区助産師会予約システム(外部サイト)
キッズな蒲田(社会福祉センター2階) 大田区西蒲田7-49-2 大田区助産師会予約システム(外部サイト)
調布地域健康課(調布地域庁舎) 大田区雪谷大塚町4-6 大田区助産師会予約システム(外部サイト)
グループケア型は予約制です。当日飛び込みでの参加はできません。日程表は大田区の公式HPから確認できます。赤ちゃんのきょうだいや父親等は参加できません。

大田区と近隣区市を比べてみると

大田区の北には品川区・目黒区が、南には川崎市が隣接しています。宿泊型に絞って近隣と比べてみると、大田区の特徴が見えてきます。

区市 宿泊の上限 課税世帯の負担(1泊2日) 非課税世帯
大田区 最大5泊6日 5,000円(2日分) 減免あり
目黒区 最大7日(6泊7日) 6,000円(1泊2日21,000円の2/7) 全額免除
品川区 最大7日(6泊7日) 施設による 全額免除
川崎市 最大7日(通算) 5,000円(1〜5回目は2,500円/日) 2,500円(減免)

大田区は1日2,500円という料金の低さが際立っています。目黒区と品川区は上限日数が7日と大田区より2日多く、非課税世帯は全額免除という手厚い設定です。川崎市は上限が7日と大田区より多く、1〜5回目は同じく2,500円ですが、6回目以降は5,000円に上がります。大田区は「申請不要・利用券方式」という手続きの手軽さと低い自己負担が強みですよ。

上記は宿泊型のみの比較です。各自治体の公式情報(2026年4月時点)をもとにしていますが、制度は変更になることがあるため、詳細は各自治体の公式HPで最新情報を確認してください。

申請の流れをステップで確認しよう

大田区の産後ケアはすべて「利用券方式」です。妊婦面接さえ受ければ産後の追加手続きなしに施設を利用できます。

  1. 妊娠中に妊婦面接(かるがも面接)を受ける大田区では妊娠届出後に「かるがも面接」という妊婦面接が実施されます。この面接を受けると「大田区産後ケア事業 利用券冊子」を受け取れます。4種類すべての利用券が入っているので、大切に保管しておきましょう。利用券冊子は産後1年間有効です。
  2. 希望する施設に直接連絡して予約する宿泊型は妊娠28週以降から予約可能です。産前に予約した場合は、出産後に再度施設へ連絡して利用日を確定させてください。利用券冊子を持っていれば承認番号の入力等は不要(大鳥居医院のWEB予約は空欄でOK)。
  3. 利用券に必要事項を記入して施設に提出する利用前に利用券に必要事項を記入し、1日につき1枚を施設に渡します。宿泊型の1泊2日なら2枚必要です。利用後に利用者負担金を施設に支払います。
利用券冊子を紛失した場合は再交付が必要です。健康づくり課(〒144-8621 大田区蒲田五丁目13番14号)に再交付申請書を郵送または窓口に持参してください。再交付後も利用上限回数は変わりません。

使う前に知っておきたいこと

産前に申請を済ませておくのが鉄則

大田区は申請不要の利用券方式ですが、利用券冊子をもらうには妊婦面接(かるがも面接)を受けることが前提です。産後に「面接をまだ受けていない」と気づいても、健康づくり課に連絡すれば対応してもらえます。ただし人気の宿泊型施設は妊娠28週から予約可能なので、産前に動いておくのがスムーズです。

登録番号(利用券冊子)は絶対なくさない

利用券冊子は産後1年間有効で、各制度の利用券が入っています。なくすと再交付手続きが必要になるので、受け取ったらすぐに保管場所を決めておきましょう。また、利用券は他人に譲渡できません。転出した場合は大田区に住民登録がない状態での利用は全額自己負担になるので要注意です。

施設によって使える条件が違う

大鳥居医院・瀬尾医院・東邦大学医療センター大森病院・東京都立荏原病院・牧田総合病院の5施設は同施設で出産した方のみ利用できます。愛育産後ケア子育てステーションは2025年4月以降、料金が大幅に変更になっているため(大田区負担を差し引いた後の自己負担が1泊2日15,000円等)、予約前に必ず公式HPで確認してみてください。

キャンセルは期限を守って

宿泊型は利用前々日の17時までに連絡が必要です(訪問型・外来型・日帰り型は前日15時まで)。期限を過ぎると速やかに連絡しても、施設側の状況によりキャンセル料が発生する場合があります。日帰り型は1回しか使えないので、うっかりキャンセルで1回消えると取り返しがつきません。

4つを組み合わせるのがいちばん賢い使い方

退院後すぐは宿泊型で体を回復させ、1〜2か月後は日帰り型で授乳の不安に対処し、その後は訪問型・外来型で産後1年まで継続的にサポートを受け、気分転換にグループケア型に参加する——この組み合わせが大田区の制度を最大限に活かす使い方です。グループケア型は無料なので、4種類すべてをフル活用できますよ。さらに子どもが2歳になるまでは「ぴよぴよサポート(大田区産後家事・育児援助事業)」でヘルパーを自宅に呼ぶことも別制度として利用できます(電話:03-5744-1778)。

参考・出典

大田区公式ウェブサイト「大田区産後ケア事業」「大田区産後家事・育児援助事業(ぴよぴよサポート)」(2026年4月時点)

BABY JOB株式会社「産後ケア事業に関するアンケート調査」(2024年2月、全国保護者1,181名対象)

目黒区公式ウェブサイト「産後ケア事業(宿泊型)」・品川区公式ウェブサイト「産後ケア事業 宿泊型」・川崎市公式ウェブサイト「産後ケアのご案内」(2026年4月時点)

制度の内容・施設情報・料金は変更になることがあります。最新情報は必ず各公式HPでご確認ください。

産後ケア事業のお問い合わせ:大田区健康づくり課 03-5744-1661

ぴよぴよサポートのお問い合わせ:大田区子育ち支援課 03-5744-1778


PULMO編集部

ママ向けオンラインコミュニティ「PULMO」編集部です。子育てに役立つ情報を、お届けします。

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