江東区は子育て支援が手厚い街?各種制度を徹底解説

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東京都の東南端に位置する江東区は、エリアごとでさまざまな表情を見せる地域です。利便性の良さやマンション建設の増加により人口が増えており、江東区への引っ越しを考えているファミリーも多いのではないでしょうか。

今回は、江東区への引っ越しの検討材料となるよう、江東区の子育て支援制度を詳しく解説します。江東区の子育て事情を知りたい方や、引っ越しを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

数字からわかる江東区の子育て事情

最初に、江東区の子育て事情を把握するために、区内に住んでいる子どもの人数や教育施設の数をご紹介します。

0歳から12歳の子どもの人数

56,152人

保育園・幼稚園の数

区立保育園:27園
私立保育園:144園
区立幼稚園:16園
私立幼稚園:11園
(他にも、認可保育園・小規模認可保育園・認定こども園があります)

待機児童数

0人

小学校の数

区立小学校:45校
区立義務教育学校:1校

学童クラブ(きっずクラブ)

A登録(保護者の就労条件なし):46か所
B登録(保護者の就労条件あり):61か所

(子どもの人数は令和6年10月1日現在)

江東区では、令和4年4月に待機児童ゼロを達成しました。今後、在宅での子育て支援や働き方の多様化に対応した入所調整基準の見直しなどを通じて、引き続き子育て支援に力を入れていくと発表されています。

きっずクラブとは、江東区が運営している公立学童保育です。保護者の就労条件なしで利用できる学童クラブがあるのも特徴で、放課後の子どもの居場所として利用されています。

また、東京都23区内の合計特殊出生率を見ると、江東区における令和4年の数値は1.11となっており、これは23区中7位の数値です。東京都全域の合計特殊出生率が1.04であることから、江東区は出生率が高いことが分かります。

江東区は、これから子育てをするファミリーにとって、注目を集めるポイントが多い自治体と言えるでしょう。

参考:東京都「令和4年 区市町村別合計特殊出生率の順位

妊娠・出産時の支援制度


妊娠が分かると、自治体から妊婦検診にかかる費用の助成を受けられたり、両親学級を受講したりする制度があります。これらの制度とは別に、江東区では妊娠から出産まで安心して過ごせるよう、独自の支援制度を設けています。ここでは、江東区における妊娠・出産時の支援制度をご紹介します。

妊娠・出産時の支援制度

ゆりかご面接

 

内容

保健師などの専門職員が妊婦さんと面接をおこなう

対象者

江東区在住の妊婦さんご本人

実施場所

居住地域を担当する保健相談所

ゆりかご面接は、妊婦さんが安心して出産を迎え子育てを始められるよう、保健師などの専門職員が面接をおこなう制度です。不安や悩みの相談に加え、区が提供しているサービスも案内しています。

妊娠中は、何かと不安になる場面が多いですが、専門家による面接を受けられることで悩みを解消でき、出産当日を迎えられるでしょう。

参考:江東区「妊娠中の『ゆりかご面接』 
保健相談所でゆりかご面接を受けましょう
電話番号:03-3647-9111

不育症検査助成

内容

不育症の検査にかかる費用を一部助成する

対象者

・検査開始日において、事実婚を含む夫婦である(妻の年齢が43歳未満)
・助成対象機関内に検査を受けている
・2回以上流産・死産した、もしくは医師に不育症と判断された

対象検査

・子宮形態検査
・内分泌検査
・夫婦染色体検査 など

申請期限

検査終了日から6か月以内

江東区を含む東京都では、妊娠判明後流産や死産を2回以上繰り返す「不育症」のリスク因子を特定し、適切な治療や出産につなげるための検査費用を一部助成しています。費用助成を受けたい場合は、対象検査が助成対象検査に該当するか確認が必要です。

参考:東京都福祉局「不育症検査助成事業の概要
電話番号:03-5320-4362

里帰り出産等妊婦健康診査受診費助成

 

内容

里帰り等のため都外で受診した健診費用を一部助成する

対象者

妊婦健康診査の受診日に江東区内に住民登録のある方

申請期限

出産後から、お子さんの1歳の誕生日前日まで(1回のみ)

里帰り出産などで、都内で妊婦健診を受診できなかった場合、都外での検診にかかった費用の一部を助成しています。妊婦健診に対する助成上限額が、毎年少額ずつ変わっているため、健診を受ける年度の上限助成額を確認しておくことが大切です。

参考:江東区「里帰り出産等妊婦健康診査受診費助成
電話番号:03-3647-5906

プレママお料理教室

内容

妊娠中・出産後の食事のポイントを分かりやすく学ぶ

対象者

区内に在住・在勤の方

妊娠中や出産直後は、体に必要な栄養素が異なるため、不足しがちな栄養素を摂取するためのレシピを勉強できます。平日版両親学級「妊娠中の食生活」のプログラムのひとつです。

参考:江東区「プレママお料理教室(平日版両親学級と同時開催)
電話番号:03-3647-6713

バースデーサポート事業

内容

アンケートに答えた家庭にこども商品券をプレゼントする

対象者

1歳・2歳を迎えるお子さんを持ち、江東区に住民登録をしているご家庭

令和6年4月から、2歳だけでなく1歳を迎えたお子さんがいるご家庭も対象に含まれています。アンケートの内容によって、保健師等が子育て相談に応じています。

参考:江東区「バースデーサポート事業
電話番号:0120-501-627

子ども関連の手当・支援制度

子どもの成長をサポートするため、各自治体で児童手当や子ども医療費などの支援をおこなっていますが、江東区でどのような支援制度を設けているのかご紹介します。

江東区養育費確保支援

内容

養育費の取り組みにかかる経費を補助する

(公正証書の作成・家庭裁判所への調停申し立てなど)

対象者

申請日において区内に居住するひとり親世帯で、経費を負担して養育費を受け取り、子を扶養している方

申請期限

公正証書や調停証書などの作成日から1年以内

ひとり親世帯が、継続した養育費の受け取りにかかる経費を補助する制度です。養育費の取り決め方法によって、申請に必要な書類が異なります。

参考:江東区「江東区養育費確保支援事業
電話番号:03-3647-7505

【ひとり親】お部屋探しサポート事業

内容

立ち退きや家賃過重などのための引っ越しに際し、不動産団体の会員が部屋探しをサポートする

対象者

ひとり親と18歳未満の子のみの世帯

ひとり親にとって負担の大きい部屋探しを、区役所や協力不動産店の窓口で相談できる制度です。前年の所得が基準以内であれば、契約金の一部の助成も受けられます。

参考:江東区「お部屋探しサポート事業
電話番号:03-3647-9473

【ひとり親】母子生活支援施設

内容

母子家庭が施設に入所し、職員とともに生活しながら自立を目指す

対象者

こどもの養育が困難な母子家庭の母親と18歳未満のこども

2年以内の自立目標を設定し、自立支援計画書に沿って母子の自立を支援する施設です。

参考:江東区「母子生活支援施設
電話番号:03-3647-7505

【ひとり親】就業支援

内容

ひとり親の父親・母親の就業を支援するため、金銭面でサポートする

対象者

20歳未満の子を扶養している、ひとり親家庭の父親もしくは母親

就労するための教育訓練講座の受講にかかった受講料の一部を助成する制度、区が対象とする資格の取得に対して給付金を支給する制度、ハローワークと提携する制度があります。

参考:江東区「就業支援
電話番号:03-3647-9111

子どもを預ける制度

江東区では、さまざまな事情でお子さんを預けたいファミリーが利用しやすいよう、制度を充実させています。ここでは、各事業の内容をご紹介します。

未就園児の定期的な預かり事業(あずかーる)

内容

保育園や幼稚園を利用していない未就園児を、施設内の空きスペースなどで預かる

対象児童

区内在住の未就園児

区立・私立の幼稚園・保育園及び認定こども園でおこなっている事業です。対象年齢や利用時間などは、園によって異なります。保護者の就労の有無にかかわらず利用でき、お子さんの健やかな成長や保護者の子育て支援などを目的としています。

参考:江東区「未就園児の定期的な預かり事業(あずかーる)
電話番号:03-3647-9111

こどもショートステイ事業

内容

保護者が、病気・出産・宿泊を伴う出張などで一時的に養育できない場合に、宿泊を伴って子どもを預かる

対象児童

施設型(区内施設):満2歳から小学校卒業まで
在宅型(協力家庭員の自宅):満1歳から中学校卒業まで

預かり場所・時間

施設型:区内施設
在宅型:協力家庭員の自宅
受入れ・引渡しは、午前8時から午後8時までの間で調整
預かりは24時間

保護者が、育児疲れや育児不安になった場合も利用申し込みが可能です。

参考:江東区「こどもショートステイ
電話番号:03-5617-7772

ベビーシッター利用支援事業

 

内容

都が認定したベビーシッター事業者の利用料の一部を補助する

対象者

未就学児の保護者

ベビーシッターの利用目的は問わず、区への事前申請も不要です。保護者とお子さんの両方が区に住民登録があり、お子さん1人に対してベビーシッター1人による保育であることが条件です。ベビーシッター事業者は、都の認定を受け、さらに要件を満たす必要があります。

参考:江東区「ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)
電話番号:0120-996-258

こうとう家事・育児サポート事業

内容

訪問支援者を派遣し家事や育児をサポートする

対象者

区内在住で3歳未満のお子さんを養育している家庭

日常的な家事支援や育児支援・子育てについての相談を通じて、家事・育児をサポートする制度です。サポートできる内容は、日常生活に関わる支援となっており、お子さんの年齢によって利用可能時間の上限が決まっています。

参考:江東区「こうとう家事・育児サポート事業
電話番号:03-3647-9230

一時的保育

内容

さまざまな目的で保育が必要なお子さんを一時的に預かる

対象者

事業によって異なる

江東区の一時保育は、児童館・保育施設・子ども家庭支援センターなどさまざまな施設でおこなっており、対象年齢や保育の理由なども多岐にわたっています。一時保育を利用したい場合は、保育を希望する目的やお子さんの年齢に合わせて、適切な制度を利用することが大切です。

参考:江東区「一時的保育
電話番号:03-3647-9111

病児・病後児保育

内容

病気や回復時のお子さんを、実施施設で預かる

対象者

保育施設に通っているが、病気や回復時で集団保育が難しいお子さん

病気や老後の回復時で、保育施設に通うのが難しい場合、子育てと就労の両立支援として病児・病後児保育を利用できます。利用申し込みには、保育が必要となる2号または3号認定を受けていることが条件です。

参考:病児・病後児保育|江東区
電話番号:03-3647-4934

子どもの成長を支援する施設・制度

子どもの成長を見守るには、区が設定する施設や制度が欠かせません。江東区には、子供の成長を支援する以下の施設・制度が整っています。

江東区こどもプラザ

施設概要

さまざまな機能が集まった、子ども・子育て世代・地域の方向けの複合施設

対象者

地域の方々

江東区こどもプラザは、長期的に子どもの成長を見守り、地域全体で子どもを育てるための場所です。子ども家庭支援センター・図書館・子ども達の居場所を三本柱としています。

参考:「江東区こどもプラザ
電話番号:03-5600-3880

子ども家庭支援センター

施設概要

親子が一緒に遊んだり子育て相談をしたりできる

対象者

未就学の親子

親子でゆっくり遊んだり、子育てについて相談したりと、子育てに関するさまざまな過ごし方ができる施設です。気軽に利用できるよう、江東区内に8か所設置されています。

参考:江東区「江東区子育て情報ポータルサイト
電話番号:03-3647-9111

KOTOハッピー子育てトレーニング講座

講座概要

親子のコミュニケーションを学べる

対象者

区内在住で、乳幼児から小学校3年生ぐらいまでのお子さんの保護者

お子さんとの接し方に迷ったり、どうやってしつけをしたら良いのか分からないと悩んだりする保護者に向けたプログラムで、ロールプレイを中心とした実践的な内容で学べます。

参考:江東区「KOTOハッピー子育てトレーニング講座(はぴトレ)
電話番号:03-3647-4408

育児学級

内容

月齢に応じて、離乳食教室や相談などをおこなっている

対象者

対象月齢のお子さんと保護者

育児学級(9か月から10か月・1歳6か月)・離乳食教室(6か月から7か月頃)・1歳児食事教室(1歳から1歳6か月)などを通して、お子さんの発達に関する相談をしたり調理実演・試食をおこなったりします。

参考:江東区「育児学級
電話番号:03-3647-9111

まとめ

今回ご紹介したように、江東区では子育て支援に向けた多彩な制度が設けられています。多くの保護者の方が、子育てに関する悩みや疑問を持っていますが、ご紹介した制度を上手に活用しながら、お子さんの成長を地域で見守っていきたいものです。

子育て支援の問い合わせ先
子ども・教育|江東区
電話番号:03-3647-9111

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