杉並区は子育て支援が手厚い街?各種制度を徹底解説

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東京都の最西部にある杉並区は、住宅地が多く都内でもトップクラスに治安が良い街といわれています。そのため、杉並区での子育てを考えている人は多いのでは?

今回は杉並区における子育て事情を解説したうえで、杉並区の子育て支援制度を紹介していきます!杉並区への移住やこのエリアでの子育てを考えている人は、この記事をぜひ参考にしてください。

なお、この記事で紹介する各種制度の情報は令和6年10月時点のものです。

数字からわかる杉並区の子育て事情

まずは自治体が公表しているデータをもとに、杉並区の子育て事情を見ていきましょう。下記表に記載がある数字は、2024年10月1日時点でのデータです。

0~12歳の子どもの人数

51,370人

保育園・幼稚園の数

公立:32か所

私立:155か所

待機児童数

0人

小学校の数

公立:40か所

市立小学校:2か所

学童クラブ

53か所

杉並区には公立・私立の保育所が多く点在しており、待機児童数は0人となっています。学童クラブも小学校の数以上に存在しているため、小学生の子どもがいる共働き家庭でも安心して子育てができそうです。

また、物件情報サイトのHOME’S(ホームズ)が実施した調査によると、杉並区は子育てのしやすい街ランキングで第4位となっています。ランキング算出基準は、保育園数・待機児童数・小児科数・犯罪の少なさなどの8項目です。

杉並区は閑静な住宅街と自然、商業施設がすべて揃っていて、治安も良い点が子育て中のファミリーに高く評価されているようです。

参考:HOME’S「子育てのしやすい街ランキング。東京23区で1位は待機児童数が多めの練馬区

産後直後の支援制度

出産直後は何かと出費が多かったり、育児のことでいろいろと悩んでしまったりするもの。出産を控えている方が気になるのが、産後すぐに利用できるサポート制度でしょう。まずは、産後直後の支援制度を紹介していきます。

産後直後の支援制度

  • 産後ケア事業
  • すこやか赤ちゃん訪問
  • 子育て応援ギフト
  • 産婦・乳幼児健康診査
  • 杉並子育て応援券
  • 児童手当・特別給付
  • 子ども医療費助成
  • 訪問育児サポーター

産後ケア事業

支援内容

対象

  • 母子の健康状態チェック
  • 疲労回復ケア
  • もく浴の練習
  • 育児相談

※以上の産後ケアを施設への宿泊・日帰りで受けることが可能。

産後6か月未満の赤ちゃんとお母さん

産後ケア事業は、産後で体調や精神面に不調を抱えている方、育児全般に不安がある方におすすめの支援制度です。

施設に宿泊もしくは日帰りで、母子の健康状態チェックや疲労回復ケア、もく浴の練習や育児相談といった産後ケアを受けられます。対象となるのは、産後6か月未満の赤ちゃんとお母さんです。

利用予定日の2週間前までに申請する必要があるため、利用を考えている人は早めに申し込んでくださいね。

参考:杉並区「産後ケア事業

すこやか赤ちゃん訪問

支援内容

対象

  • 赤ちゃんの体重測定
  • 育児相談
  • 子育てに役立つさまざまな情報提供

※以上の支援を保健師や助産師が訪問して提供する。

生後4か月までの赤ちゃんがいるすべての家庭

生後4か月までの赤ちゃんがいるすべての家庭を対象に、保険師や助産師が訪問する支援制度です。赤ちゃんの体重測定や育児相談のほか、子育てに役立つさまざまな情報を受けられます。

参考:杉並区「すこやか赤ちゃん訪問(生後4か月までの全戸訪問)

子育て応援ギフト

支援内容

対象

合計10万円分の子育て応援ギフトを支給

「すこやか赤ちゃん訪問」で渡される案内に沿って申請・アンケート回答をした家庭

育児では何かと出費が多いものですが、杉並区ではギフトカードを支給することで経済面をサポートしてくれます。

子育て応援ギフトとは、杉並区が「杉並区出産・子育て応援事業」のひとつとして実施する支援制度です。「すこやか赤ちゃん訪問」で渡される案内に沿って申請・アンケート回答をすると、合計10万円分の子育て応援ギフト(育児用品などと交換できるカード)を受け取れます。

なお、杉並区から既に「出産応援ギフト」を受け取っている場合は「子育て応援ギフト」を受け取ることができませんのでご注意ください。

参考:杉並区「杉並区出産・子育て応援事業

産婦・乳幼児健康診査

支援内容

対象

産後の健康状態や赤ちゃんの発育・発達状況をチェックする

  • 産後8週間以内のお母さん
  • 生後4・6・9か月、1歳6か月、3歳の子ども

産後の健康状態や赤ちゃんの発育・発達状況を把握するのに役立つのが「産婦・乳幼児健康診査」です。産婦健康診査では、産後8週間以内のお母さんを対象に健康診査を実施しています。

また、乳幼児健康診査では生後4・6・9か月、1歳6か月、3歳の子どもを対象に健康診査を行います。子どもがちゃんと発育できているかどうかを確認できるうえに、子育て相談も受けられる良い機会ですので、ぜひ受けてみてください。成長に関する相談もできますよ。

参考:杉並区「妊婦健康診査・新生児聴覚検査・妊婦歯科健康診査・産婦健康診査
参考:杉並区「乳幼児健康診査

杉並子育て応援券

支援内容

対象

一時保育や子育て講座、子育て相談といった有料の子育て支援サービスに利用できる券を交付

区内に住む出生0歳児から2歳児の保護者

杉並区では、区内に住む出生0歳児から2歳児の保護者を対象に「杉並子育て応援券」を交付しています。金額は出生0歳児は30,000円分(多子世帯は35,000円分)で1~2歳児は15,000円分(多子世帯は20,000円分)です。

「杉並子育て応援券」は一時保育や子育て講座、子育て相談といった有料の子育て支援サービスに利用可能です。少しリフレッシュしたいときには無料、またはお値打ちに子どもを預けられるのがうれしいですね。

参考:杉並区「子育て応援券について

児童手当・特別給付

支援内容

対象

子どもの人数や年齢に応じた金額を、対象の家庭に毎月支給する

0~15歳に達する日以後最初の3月31日までの児童

児童手当はこども家庭庁が全国的に実施している支援制度で、杉並区でも手当を受け取ることができます。対象は「0~15歳に達する日以後最初の3月31日までの児童」となっていて、令和6年10月からは所得額に関わらず支給されます。

支給月額は3歳未満の場合、第1子・第2子は15,000円で第3子以降は30,000円です。出生の翌日から15日以内に申請する必要があるため、忘れずに手続きをしましょう。

参考:杉並区「児童手当

子ども医療費助成

支援内容

対象

医療機関での保険診療支払いに関する自己負担分を助成する

18歳に達する日以後最初の3月31日までの杉並区内に住む子ども

子ども医療費助成とは、18歳に達する日以後最初の3月31日までの杉並区内に住む子どもを対象に行われる支援制度です。保護者から申請があった場合、マル乳・マル子・マル青医療証が交付されて医療機関での保険診療支払いに関する自己負担分が助成されます。

参考:杉並区「子ども医療費助成について

訪問育児サポーター

支援内容

対象

専門のサポーターが自宅訪問して、悩みや不安の解決をサポートする

0歳の子どもがいる杉並区内在住の家庭

訪問育児サポーターとは、平日の昼間に区から専門サポーターが家庭を訪れ、育児に関する悩みや不安の解決をサポートする支援制度です。利用上限回数は3回で、子どもが満1歳の誕生月の末日を迎えるまで利用できます。発育や食事といった、子育てでよくある悩みも相談できるところがうれしいですね。

参考:杉並区「訪問育児サポーター

子育て講座

子育てをしていると「離乳食ってどう作れば良いの?」「子どもが急に具合悪くなったらどうすれば良い?」と悩みは尽きないもの。そんなときには、杉並区が実施している子育て講座を受けてみるのがおすすめです。

子育て講座

  • 離乳食講習会
  • 小児救急講座
  • 歯みがきデビュー教室
  • ひととき保育
  • 一時保育・一時預かり
  • ファミリーサポートセンター
  • ベビーシッター利用支援事業

離乳食講習会

講習会内容

開催概要

赤ちゃんの発達に適した離乳食の作り方・進め方をレクチャー

各保険センターで午後1時30分~午後3時に開催

杉並区では2種類の離乳食講習会を開催していて、赤ちゃんの発達に合わせた情報を知ることができます。1つは離乳食をスタートするタイミングや作り方の基本を伝える「はじめての離乳食講習会」で、もう1つは離乳食から幼児食に変化していくまでの食事を伝える「9か月からの離乳食講習会」です。

参考:杉並区「離乳食講習会

小児救急講座

講習会内容

開催概要

赤ちゃんによくある症例や対処法、小児科医との付き合い方をレクチャー

各保健センターで年1~2回ほど開催

杉並区では小児救急講座を開催していて、小児科医から赤ちゃんの急な体調不良に対処するポイントを教えてもらうことができます。講座では赤ちゃんによくある症例やその対処法、小児科医との上手な付き合い方を伝えています。

参考:杉並区「保健センターの小児救急講座に参加してきました(令和5年11月15日)

歯みがきデビュー教室

講習会内容

開催概要

歯みがきの練習やむし歯予防のポイントをレクチャー

生後8か月から1歳3か月までで、上の前歯が生えた子どもとその保護者が対象。各保健センターが開催。

歯は健やかな人生に欠かせない存在であり、幼少期のうちに正しい歯みがき方法を身に付けることが大切ですよね。杉並区で開催している「歯みがきデビュー教室」では、むし歯予防のポイントを学んで歯みがきの練習もできます。

歯科医師による歯科健診は行っていないため、健診はまた別の機会に行ってください。

子どもを預ける制度

共働き家庭はもちろんのこと、そうでなくても「ちょっと美容院に行きたい」「ひとりの時間が欲しい」といった理由で子どもを預けたいシーンもありますよね。杉並区では子どもを一時的に預ける制度を実施していますので、ぜひ知っておいてください。

ひととき保育

実施団体

対象

利用料

利用回数

区内に5か所ある、地域の子育て支援団体(NPOや社会福祉法人など)

生後6か月から就学前までの、杉並区在住の子ども

1時間800円

1施設あたり、原則として1か月で10回まで

ひととき保育は、NPOや社会福祉法人といった子育て支援団体が、1時間単位で子どもを預かってくれる制度です。仕事や通院、息抜きのお出かけといったシーンで利用してみてはいかがでしょうか?

参考:杉並区「一時的にあずけたいとき(緊急一時保育、一時保育、一時預かり、ひととき保育等)

一時保育・一時預かり

実施場所

対象

利用料

利用回数

一時保育:区内に2か所ある、子育てサポートセンター

一時預かり:子ども・子育てプラザ

区内在住の生後6か月から就学前の健康な乳幼児

一時保育:1時間500円

一時預かり:1時間800円

一時保育:2センター合わせて、1か月で4回まで

一時預かり:1施設につき、原則として1か月で10回まで

区内の子育てサポートセンターや子ども・子育てプラザでは、一時的に子どもを保育・預かりするサービスを提供しています。一時保育と一時預かりでそれぞれ実施場所が異なるため、自分の都合に合わせて利用する制度を選ぶのも良いかもしれませんね。

参考:杉並区「一時的にあずけたいとき(緊急一時保育、一時保育、一時預かり、ひととき保育等)

ファミリーサポートセンター

実施場所

対象

利用料

協力会員宅や児童館のほか、子ども・子育てプラザ、つどいの広場(ひととき保育に併設)

おおむね10歳までの子どもがいる区内在住の方

1時間800円 (早朝・夜間は1,000円)

ファミリーサポートセンターとは、地域の協力会員で構成される会員組織です。保護者の代わりに、保育園や学校への送迎を行ったり一時的に預かったりするサポートを提供しています。

利用料は異なりますが、早朝・夜間でも利用できるのがメリットです。また、サポートの実施場所は協力会員の自宅や児童館などさまざまです。

参考:杉並区「ファミリーサポートセンター(お子さんのいるご家庭を支援)

ベビーシッター利用支援事業

支援内容

対象

認定事業者のベビーシッターを利用する場合、利用料の一部を補助する

満6歳に達する年度の末日までにある児童(未就学児)

ベビーシッター利用支援事業では、区が認定する事業者のベビーシッターサービスを利用する際、利用料の一部を補助してもらえます。対象児童1人につき、年144時間まで利用可能となっています。

参考:杉並区「杉並区ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)

子育て世帯の集い場

「子育中のパパ・ママと交流したい」「子育ての大変さや悩みを共有したい」といった方は、子育て世帯の集い場を利用してみてはいかがでしょうか?

子育て世帯の集い場

  • つどいの広場
  • ゆうキッズ
  • 子ども・子育てプラザ
  • 多胎児のつどい

つどいの広場

場所

対象

区内5か所のひととき保育に併設

0歳~就学前の子どもがいる杉並区内在住の家庭

つどいの広場は、区内5か所のひととき保育に併設しています。親子で交流したり情報交換したりできて、安心してゆっくり過ごすことが可能です。

参考:杉並区「ひととき保育・つどいの広場

ゆうキッズ

場所

対象

各児童館

0歳から18歳未満の子どもがいる杉並区内在住の家庭

ゆうキッズは、各児童館が開催する広場です。親子で一緒に集えて、各種体験プログラムや子育てに関するミニ講座に参加できます。

参考:杉並区「児童館

子ども・子育てプラザ

場所

対象

区内7か所にある「子ども・子育てプラザ」

  • 子どもとその保護者(乳幼児の場合、大人の付き添いが必要です)
  • 妊娠中の方

妊娠期から乳幼児まで、幅広い層の親子がきがるに立ち寄れて、憩いのひとときを過ごせるのが区内7か所にある「子ども・子育てプラザ」です。子育てや発育に関する講座・講演を受けられたり、遊びのプログラムを開催していたりします。

参考:杉並区「子ども・子育てプラザ

多胎児のつどい

支援内容

対象

区内5か所にある各保健センター

  • 多胎妊婦
  • 多胎児家庭

多胎児を子育てしている方は、多胎児のつどいに参加してみてはいかがでしょうか?多胎育児経験者やピアサポーターと交流したり情報交換したりできるほか、専門職による相談を受けられます。

参考:杉並区「多胎児家庭支援事業

まとめ

今回は、杉並区で利用できる子育て支援制度を紹介してきました。杉並区は保育園・幼稚園や教育機関が充実しているだけでなく、治安が良くて住みやすい街です。

子育てをサポートする制度も万全ですので、杉並区でなら安心して子育てできそうですね。子どもの成長度合いに合わせて、さまざまな制度を使い分けて利用してみてください。

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PULMO編集部

ママ向けオンラインコミュニティ「PULMO」編集部です。子育てに役立つ情報を、お届けします。

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